この状況で気になる、新年度の中途採用計画:モノづくり業界転職トレンド(19)(1/2 ページ)
新型コロナウイルスという異例の状況下において、2020年度の中途採用はどうなるのか。また、求職者はどのような観点で、どう行動すればよいか。転職コンサルタントに話を聞いた。
新年度がスタートした。各企業は新たな採用計画を立て、それに基づいて5月末ごろから中途採用の募集を開始する……というのが例年の採用の動き。しかし今は事情が異なる。新型コロナウイルスという異例の状況下において、2020年度の中途採用はどうなるのか、は気になるところだ。求職者はどのような観点で、どう行動すればよいか、自動車業界専門転職サイト「オートモーティブ・ジョブズ」を展開するクイックの人材紹介事業本部 自動車チーム マネージャー 関寺庸平氏に聞いてみた。
現時点では採用は行われているが……
前回、「3月はいったん面接を見合わせるという企業も出てきている」ことを紹介したが、現時点では、中途採用の求人が激減しているというわけではない。2019年度は大手を中心に採用枠が多かったこともあり、2019年度の予定数まで採用できなかった中堅企業、あまり知名度の高くない企業などでは、引き続き採用が行われている。
しかし、いつまでコロナ対応の状況が続くか分からず、事業に対する影響も見通せないなか、2020年度の採用計画については立案が進んでいないという企業が多い。関寺氏は「あくまで肌感覚だが、例えば自動車業界では、新年度の採用計画が立てられないという企業が5〜6割、上期あるいは一定期間は採用しないという企業が2〜3割、残りの1割はある程度採用を継続する、という感じ」と現状を説明する。
つまり、2020年度分の採用が追加されるかどうかは不透明と言わざるを得ないのが現状だ。例年ならば5月末から採用枠がオープンになっていくが、2020年度はそれ以降求人が減る可能性があると考えておかなければならないだろう。一方で、製造業出身者を採用したいと考えているコンサルティングファームでは、景気が落ち込む時期にも経営の効率化は必要であるため、2020年度の採用も出てきているという。
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