ニュース
ジヤトコがFR向け9速ATを開発、日産タイタンで採用:エコカー技術
ジヤトコは2020年3月30日、FR(後輪駆動)車向け9速AT「JR913E」を開発したと発表した。
ジヤトコは2020年3月30日、FR(後輪駆動)車向け9速AT「JR913E」を開発したと発表した。富士地区(静岡県富士市)で生産しており、2020年2月に北米で発売された日産自動車のフルサイズピックアップトラック「タイタン」に採用されている。タイタンは、排気量5.6l(リットル)のV8ガソリンエンジンと9速ATを組み合わせる。
新開発の9速ATは、走行条件に応じた最適なギア位置の選択が可能となった。発進から中間加速ではダイレクト感のある力強い走りを実現するとともに、高速走行時には低いエンジン回転数を保って燃費性能と静粛性を実現する。オイルポンプやギアなどではメカニカルロスを最小限に抑え、効率を高めた。また、内部潤滑流量は走行条件に応じて可変とし、各構成部品に対して常に最適な流量を供給することで耐久性と燃費性能を高次元で両立する。
さらに、応答速度を高めるため、コントロールバルブ内のソレノイド指示電流のコントロール性向上や、変速時の電動オイルポンプの起動を実施。ドライバーのアクセル操作からクルマの挙動までの応答速度を高めることで、意のままの走りを実現する。
9速ATはFR向けの縦置きをDaimler(ダイムラー)、FF(前輪駆動)向けの横置きはZFが実用化している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 9速ATでもまだ足りない!? 燃費向上に役立つ変速機の多段化
日々進歩している自動車技術は、その全てが自動車メーカー発というわけではない。自動車メーカーに部品を納めるサプライヤ発の技術も多くある。筆者の今井優杏氏がそのことを実感させられたのが、ドイツのZFが開発した9速ATだ。 - 運転を楽にするAT変速ってどうなってるの?
「面倒なことを楽にしたい!」という人間らしい欲求をかなえる機構がAT。だけどその機構はとても複雑だ。 - ハイブリッド+4速ATで何ができる? 新型クーペ「レクサスLC」は意のままの走り
トヨタ自動車は、レクサスブランドのフラッグシップクーペ「LC」を発売した。10速ATや「世界初」(トヨタ自動車)とする「マルチステージハイブリッドシステム」など先進技術を採用することにより、運転する喜びを提供するとしている。 - 新型「NSX」の3モーターハイブリッドシステムは「レジェンド」とどう違うのか
ホンダは、スーパースポーツカー「NSX」を26年ぶりにフルモデルチェンジし、国内販売すると発表した。税込み価格は2370万円で、初年度販売目標台数は100台。 - TNGAのエンジンとトランスミッションは2017年から搭載、燃費は従来比20%改善
トヨタ自動車は、“もっといいクルマづくり”のための構造改革「Toyota New Global Architecture」に基づいて、エンジン/トランスミッション/ハイブリッドシステムを刷新する。TNGAパワートレインは2017年発売の新型車に搭載する。2021年までにエンジンで9機種、トランスミッションで4機種、ハイブリッドシステムで6機種を投入する計画だ。