3Dプリンタの材料テストを完了、データをユーザーに提供開始:3Dプリンタニュース
3D Systemsは、3Dプリンティングプラットフォーム「Figure 4」の材料が、ASTM規格とISO規格に沿った総合テストを完了したと発表した。長期的環境安定性、電気的データ、UL94可燃性、生体適合性、ISO機械特性などについてテストを実施した。
3D Systemsは2020年3月10日、3Dプリンティングプラットフォーム「Figure 4」の材料が、ASTM規格とISO規格に沿った総合テストを完了したと発表した。技術者に向けてこのデータを提供することで、時間とコストを節約し、初回部品完成までの短期化を支援する。
対象となった材料には、ASTM規格およびISO規格に沿ったテストを実施しており、世界各地の製造メーカーに対応する。完全なデータセットがあれば、製造メーカーは用途ごとに材料の適性を適切に検査でき、部品やコンポーネントの寿命テスト、より高度な生体適合性評価などの長期的な用途テストを進められる。
電気寿命テストを例に挙げると、検査装置でのテスト時間、操業時間、市場投入までの時間を含めると1000〜4000時間(約3〜12カ月)必要となる。しかし、事前に産業規格に準拠した材料の誘電特性に関する知識があれば、数回のテスト(材料ごとに約2週間)を省き、初回の誘電特性試験に合格済みの候補材料を見つけ、長期的な寿命試験をスタートできる。
Figure 4材料は優れた特性を持ち、初回プリント時の生産量、熱たわみ、UV安定性、耐久性、柔軟性、衝撃強度で改善性が得られる。また、新たな生体適合性とダイレクトデジタル生産のワークフローにも対応する。
テストを完了した生産用途向けの材料は、「Figure 4 PRO-BLK 10」「Figure 4 HI TEMP 300-AMB」「Figure 4 MED-AMB 10」「Figure 4 MED-WHT 10」となる。日本未発売の材料「Figure 4 EGGSHELL-AMB 10」「Figure 4 FLEX-BLK 20」「Figure 4 RUBBER-BLK 10」「Figure 4 TOUGH-BLK 20」もテストを完了している。
同社では今回、長期的環境安定性、電気的データ、UL94可燃性、生体適合性、ISO機械特性、等方性機械特性の公差、自動車の流体、化学試薬の互換性など、さまざまな特性についてテストを実施した。
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