AUTOSAR C++14対応を強化した、C/C++言語対応テストツールの最新版:組み込み開発ニュース
テクマトリックスは、Parasoftが開発したC言語、C++言語対応テストツールの最新版「C++test 10.4.3」の販売を開始した。車載ソフトウェア向けの「AUTOSAR C++14 Coding Guideline」への対応を大幅に強化している。
テクマトリックスは2020年2月4日、Parasoftが開発したC言語、C++言語対応テストツールの最新版「C++test 10.4.3」の販売を開始した。
C++testは、コーディング規約チェックやフロー解析などの静的解析、単体テスト、カバレッジ計測、実行時メモリエラー検出機能などを搭載する。今回、「AUTOSAR C++14 Coding Guideline」の順守に必要な「required」と、静的解析ツールでサポート可能なことを示す「automated」の項目に完全対応したことで、次世代の車載ソフトウェアの開発を支援できるようになった。
また、車載および組み込み機器全般のセキュリティ対策として、「Common Weakness Enumeration(CWE)」の対応を追加。「CWE Top 25 2019」「CWE Weakness on the Cusp」の検証をサポートする。
サポート対象となる環境も拡大した。「Visual Studio 2019」へのプラグイン対応に、「GNU GCC 9.x」「Clang C/C++ Compiler v8.0」「IAR Compiler for Arm v.8.22x/8.40x」などのコンパイラが追加されている。Dockerコンテナ上の開発環境も利用できるため、テスト環境構築に要する作業時間を大幅に削減する。
同社では、2020年2月4日時点での年間保守サービスの契約者に、最新版を無償で提供する。C++testユーザーにはC++test10.4.3を、関連製品のParasoft DTPユーザーには「Parasoft DTP 5.4.3」を配布する。
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