シャープの会議室用タッチディスプレイ、IoTセンサーで新たな価値を生み出す:製造業IoT(1/2 ページ)
シャープはマイクロソフトが定めるビジネス用途向け電子黒板(Interactive Whiteboard)の規格「Windows collaboration display」の認証を取得した70V型4Kタッチディスプレイ「PN-CD701」を発表。2020年3月から国内市場向けの販売を開始する。
シャープは2020年1月22日、東京都内で会見を開き、マイクロソフト(Microsoft)が定めるビジネス用途向け電子黒板(Interactive Whiteboard)の規格「Windows collaboration display(以下、WCD)」の認証を取得した70V型4Kタッチディスプレイ「PN-CD701」を発表した。同年3月から国内市場向けの販売を開始する。市場想定価格は約103万円(税別)。当初の月産台数は1000台で、このうち200台が国内市場向けとなる見込み。
PN-CD701は、2011年から「BIG PAD」などの電子黒板製品を展開してきたシャープの技術やノウハウを基に、マイクロソフトが2018年6月にコンセプトを発表したWCDの認証取得に向けて開発を進めてきた製品だ。2019年10月に世界で初めてWCDの認証を取得するとともに、欧州市場での販売を開始しており、2020年1月後半には北米市場で、日本国内では同年3月に発売する計画である。現時点で、WCDの認証を取得したタッチディスプレイはシャープだけであり「マイクロソフトとシャープ、両社の顧客に向けて、協力して営業提案を進めている」(米国マイクロソフト チャネルエグゼクティブ グローバルデバイスパートナー部門のパトリック・ブーヴェ(Patrick Bouvet)氏)という。
PN-CD701のような50インチを超えるタッチディスプレイ市場は成長を続けており、2018年の180万台から2023年には220万台まで増える見込みである。特に、オフィスの会議システムなどビジネス向けが市場拡大をけん引している。
シャープ ビジネスソリューション事業本部 ビジュアルソリューション事業部 事業部長の山本信介氏は「WCD認証を取得したPN-CD701は、Windows 10搭載PCと接続して『Office 365』や『Skype for business』、『Microsoft Teams』などを活用した会議を行う上で最適な製品となっている」と語る。
ブーヴェ氏も「リモートワークが増える一方で、社内外とのコラボレーションに業務時間の80%ほとんどが費やされるようになっている。にもかかわらず、オフィスの会議室に映像機器が備え付けられていない。つまり、今後のワークスタイル変革が進む中で、WCDに準拠するタッチディスプレイの需要は大きく拡大していくことになる」と強調する。
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