エッジAIアルゴリズムに特化した研究開発チームを設立:人工知能ニュース
エイシングは、エッジAIアルゴリズムに特化した研究開発を推進する専門チーム「Algorithm Development Group」を設立した。開発体制と投資を強化することで、顧客の先進的なニーズに対応した新たなアルゴリズムの創出を目指す。
エイシングは2020年1月7日、エッジAI(人工知能)アルゴリズムに特化した研究開発を推進する専門チーム「Algorithm Development Group(ADG)」を設立したと発表した。開発体制と投資を強化することで、顧客の先進的なニーズに対応した新たなアルゴリズムの創出を目指す。
エッジAIの領域では、AIを組み込むコンピュータのスペックに応じた、軽量、高速、高精度なアルゴリズムを必要としている。同社が提供している「AiiR(AI in Real-time)」シリーズは、クラウドを介することなくエッジ側でリアルタイムな自律学習と予測が可能だ。代表的なアルゴリズム「DBT(Deep Binary Tree)」として、高速処理を得意とする「DBT-HS(High Speed)」と、高精度の予測が可能な「DBT-HQ(High Quality)」の2種類を用意している。
今回、ADGの設立により、同社の持つ組み込み技術を生かしたエッジAIアルゴリズムの研究開発を強化し、商用化への投資を進めることで、エッジAIによる第4次産業革命を加速させる狙いだ。
また、人材育成への投資も強化する。AIアルゴリズムの開発には、高度な構造化思考やプログラミング能力といった技術力、エッジデバイスにおけるコンピュータリソースの制約をクリアできる専門性も必要となるため、開発者の育成にも力を入れる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 組み込みAIは必要不可欠な技術へ、推論に加えて学習も視野に
2017年初時点では芽吹きつつあった程度の組み込みAI。今や大きな幹にまで成長しつつあり、2019年からは、組み込み機器を開発する上で組み込みAIは当たり前の存在になっていきそうだ。 - 機械学習で入ってはいけないデータが混入する「リーケージ」とその対策
製造業が機械学習で間違いやすいポイントと、その回避の仕方、データ解釈の方法のコツなどについて、広く知見を共有することを目指す本連載。第1回では「リーケージ」について取り上げる。 - AIと機械学習とディープラーニングは何が違うのか
技術開発の進展により加速度的に進化しているAI(人工知能)。このAIという言葉とともに語られているのが、機械学習やディープラーニングだ。AIと機械学習、そしてディープラーニングの違いとは何なのか。 - 機械学習はどうやって使うのか――意外と地道な積み重ね
前編では、AI(人工知能)と機械学習、ディープラーニングといった用語の説明から、AIを実現する技術の1つである機械学習が製造業を中心とした産業界にも徐々に使われ始めている話をした。後編では、機械学習を使ったデータ分析と予測モデル作成について説明する。 - ラズパイゼロで推論も学習もできる組み込みAI「DBT」、“AIチップ”で開発容易に
AIベンチャーのエイシングが、組み込み機器などのプロセッサでAIの推論実行だけでなく学習も行える独自技術「DBT」について説明。このDBTによるアプリケーション開発を容易に行えるAIモジュール「AiiR(エアー)チップ」を開発したと発表した。 - 組み込み機器で学習できるAI「DBT」、予測精度1.5倍の「DBT-HQ」を投入
AIベンチャーのエイシングは、組み込み機器などのプロセッサでAIの推論実行だけでなく学習も行える同社の独自技術「DBT」において、従来比で予測精度を50%向上できる「DBT-HQ」を追加すると発表した。