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第4次産業革命で取るべき戦略、スキル人材の活用と技能のデジタル化ものづくり白書2019を読み解く(3)(3/5 ページ)

日本のモノづくりの現状を示す「2019年版ものづくり白書」が2019年6月に公開された。本連載では3回にわたって「2019年版ものづくり白書」の内容を掘り下げる。第3回となる今回は、第4次産業革命において製造業が取るべき戦略の内「スキル人材の活用」と「技能のデジタル化、省力化」について取り上げる。

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技能のデジタル化と徹底的な省力化の実施

 2019年版ものづくり白書では、日本の製造業の中でも人材確保や事業継承といった課題がより深刻な中堅・中小製造業において、技能のデジタル化への対応と徹底的な省力化の実施が次なる成長を図るための重要な鍵だと述べている。

製造業における人手不足問題

 日本の製造業のうち、人材確保の課題がビジネスにも影響が出ていると回答する中小企業は36.2%にも上っている(図9)。他方、製造・生産現場技能のデジタル化に取り組んでいる中小企業は全体の3割弱にとどまるが、取り組む意向のある企業を含めると全体の85%に上る(図10)。

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図9:人材確保問題の状況(企業規模別)(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書
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図10:製造・生産現場の技能デジタル化への取り組み(企業規模別)(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書

 中小企業が製造・生産現場の技能のデジタル化に取り組む、あるいは取り組みたい理由として最も多いのは「技能の見える化・共有化」であり、7割を超える企業が理由に挙げている。このことから、製造現場のノウハウの「暗黙知」化に多くの中小企業が課題を抱えている状況が考えられる(図11)。

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図11:技能のデジタル化に取り組む理由(企業規模別)(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書

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