「モデリング」の基本を理解して3D CAD活用の第一歩を踏み出そう!:“脱2次元”できない現場で効果的に3D CADを活用する方法(7)(2/3 ページ)
“脱2次元”できない現場を対象に、どのようなシーンで3D CADが活用できるのか、3次元設計環境をうまく活用することでどのような現場革新が図れるのか、そのメリットや効果を解説し、3次元の設計環境とうまく付き合っていくためのヒントを提示します。今回は、より具体的な3D CAD活用の第一歩として「モデリング」の基礎について取り上げます。
最初につまずきやすい、フィーチャーの組み合わせとスケッチ、2D/3D CADの違い
さて、前述のフィーチャーを組み合わせて、3Dモデルを作成していくわけですが、導入したばかりで3D CADに不慣れだと、どれを、どう組み合わせていいのか悩みます。3次元の設計環境とうまく付き合うには、フィーチャーの組み合わせを考えられるスキルが必要になってきます。2D CADは線を描いたり、消したりして形状を作っていきますが、3D CADは積み木を組み合わせていくような感覚で形状を作り上げていきます。
例えば、図6のようなモデルを作ろうとした場合、高さ情報が異なるので、フィーチャーを分けて押し出していく必要があります。
3D CADでモデリングをする場合、まずは作成したい3Dモデルを基本形状に分解して考えていきます。四角いブロックから削って作っていくか、円筒形状から削っていくか、あるいは、形状を追加してくっつけていくか、製造業でいう「切削」や「溶接」をイメージしていただくとよいかと思います。
また、フィーチャーを組み合わせていく際は、設計機能ごとに分けて考えることをオススメします。そうすることで、後からの設計変更にも対応しやすくなります。複雑な形状を一度に作ろうとするより、できるだけシンプルな形状を組み合わせて作っていきましょう。
フィーチャーの組み合わせをイメージできたら、次はスケッチを作成していくわけですが、このスケッチでつまずいてしまう人も多くいるように思います。2D CADの経験者でも、これまでの使い勝手と違うところがあり、3D CADのスケッチに慣れるまで時間がかかる方もいます。
その背景には、設計基準の違いがあります。2D CADと3D CADの大きな違いとして、2D CADの設計基準が「点」と「軸」の2つだったのに対して、3D CADではこれらに「面」という要素が加わっています。3D CADの世界では、この基準面を上手く活用する必要があるのです。
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