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たった1年で、大きく変わる学生たちとクルマ車・バイク大好きものづくりコンサルタントが見た学生フォーミュラ2019(2/4 ページ)

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TOP3の熱き戦い

 さて、ここで動的審査の最後を飾るエンデュランス最終レースをレポートします。まずは昨年3連覇を逃し惜しくも準優勝のCar No.2、京都工芸繊維大学のGrandelfinoが単気筒エンジンの歯切れのよい排気音を響かせながらのスタートです。約20秒後に横浜国立大学YNFP-19が搭載したホンダCBR600RRの4気筒エンジンの甲高い排気音を残してスタート、そしてオートクロストップタイムの名古屋工業大学NIT-17は500ccにボアアップしたヤマハYZ450の単気筒エンジンを搭載、これまた歯切れのよい排気音でスタートしました。


京都工芸繊維大学のGlandelfino(クリックして拡大)

 1周目のラップタイムはスタートからの加速時間が加算されるため当然遅くなるのですが、京都工芸繊維大学が1分5秒609と好タイム、次いで横浜国立大学は1週目から驚きの1分3秒649、本日のファステストラップをいきなり更新、すると名古屋工業大学が1分3秒376とあっという間に更新。私も「これはすごい戦いだ! トップ3レベル高い!」と興奮せざるを得ません。


横浜国立大学のYNFP-19(クリックして拡大)

 2周目には横浜国立大学が1分2秒台、名古屋工業大学が1分1秒台とベストラップを競い合い、京都工芸繊維大学は1分4秒台をコンスタントに刻みますが、3周目にエンジンストール。再スタートは切るものの他チームに先を譲る形になりました。大阪大学がリタイアし、京都工芸繊維大学が現在暫定トップですから、総合順位は微妙です。

 名古屋工業大学のマシンは最終コーナーから第1コーナーをほぼインベタで回り、コーナリング性能が高いことが分かります。2周目から10周目まで1分0秒台〜1秒台でタイムをそろえるファーストドライバーのテクニックにも目を見張るものがあります。横浜国立大学のマシンはファイナルドライブにはチェーンを使うチームの多い中、シャフトとベベルギヤでの駆動。これもスムーズな走りにつながっています。

 3チームが無事10周を走り終え、ドライバー交代。単気筒マシンには緊張のエンジン再始動の時です。名古屋工業大学が先にリスタート、追って横浜国立大学がスタートです。京都工芸繊維大学は再始動にてこずり、なかなかエンジンに火が入りません。セカンドドライバーがコックピットで天を仰いだ直後、残念ながらリタイアとなりました。これでトップ6中3チームがリタイアという大波乱です。

 残る2校のセカンドドライバー(2番目に走るという意味でファーストドライバーより遅いという意味ではありません)は名古屋工業大学が1分1秒台〜2秒台、横浜国立大学は1分5秒〜6秒台でコンスタントにラップを刻み、無事ゴール。私の目には感動でうっすら涙が浮かびました。これで全ての動的審査が終了です。名古屋工業大学のマシンとドライバーのパフォーマンスが印象に残る20周の激闘でした。


安定したコーナリングをする名古屋工業大学NIT-17(クリックして拡大)

 横浜国立大学にはピットインタビューが出来なかったのですが、デザイン審査4位、プレゼンテーション審査2位、コスト審査29位、アクセラレーション6位、スキッドパッド5位、オートクロス2位、そしてエンデュランス2位、燃費18位と言う素晴らしい成績で総合成績2位に輝きました。おめでとうございます!

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