ジェネレーティブデザインを適用したラジコンパーツを「Form 3」で出力してみた:はじめてのジェネレーティブデザイン(番外編)(4/5 ページ)
連載「はじめてのジェネレーティブデザイン」でついに完成したラジコン用バンパー部品。せっかくなら高精度な3Dプリンタで、ラジコンに適した耐衝撃性や柔軟性を備えた素材で出力してみたい! ということで、日本市場での販売開始が発表されたばかりの「Form 3」(Formlabs製)を試してみた。
ジェネレーティブデザインはサポート材の除去が大変……
造形が完了したら、ビルドプラットフォームをForm 3本体から取り外し、IPA(イソプロピルアルコール)で洗浄を行います。Form 3には標準の「フィニッシュキット」が付属していますので、こちらを用いて手作業で後処理することも可能ですが、非常に手間も掛かりますし、IPAの取り扱いにも注意が必要です。そこで、Formlabsはオプション製品として自動洗浄ツール「Form Wash」、そして二次硬化ツール「Form Cure」を提供しています。
今回は、スピード重視でForm Washで洗浄のみ行ったものでサポート材の除去を進めていきました。また、ここからは見た目と実用性を重視してTough Resinで造形したジェネレーティブバンパーの後処理を行っていきました。
サポートはご覧の通り、ビルドプラットフォーム側からにょきにょきと無数に生えています。造形物本体を傷つけないように注意しながらサポート材を除去していきます。その際、役立つのが超音波カッターやニッパー、そしてヤスリです。ここからはデジタルではなく完全にアナログ作業です!
なお、新方式のLFSプロセスを採用するForm 3は、使用するサポート材が少量で済むといった特長を備えているため、従来よりも比較的サポート材の除去がしやすくなっているそうです。ただ、相手が非常に有機的な形状をしたジェネレーティブバンパーなだけに、サポート材の除去作業はかなり難航しました……。
一通りサポート材を除去できたら、今度はヤスリで表面を仕上げていきます。今回は、Formシリーズのユーザーさんに教えてもらったという電動歯ブラシのブラシ部にスポンジヤスリを装着した手作り工具で磨いていきました。ボタンを押すだけで心地よい振動とともに表面をきれいに磨いてくれます。まさかこんな形で電動歯ブラシを使うとは思いませんでしたが、かなり作業がはかどりました!
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