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コマツが次期製品の開発でMBSEを実践、「プロダクトライン開発」との両輪でモデルベース開発(3/4 ページ)

オージス総研主催のイベント「現場の悩みを解決するためのシステムモデリングの活かし方」に、小松製作所(コマツ) 開発本部 システム開発センタ メカトロ制御第3Gr.の北村顕一氏が登壇し、同社の次期製品の開発に取り入れているMBSE(モデルベースシステムズエンジニアリング)と「プロダクトライン開発」について紹介した。

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油圧ショベルの車体制御へのMBSE適用事例

 北村氏は、油圧ショベルの車体制御へのMBSE適用事例を挙げて、どのような取り組みを行っているのかを説明した。油圧ショベルの車体制御は、操作レバーに応じて各経路に流す油の量を決定している。動かせるのは、油圧ポンプ、操作弁、エンジン目標値指示で、車体制御を行うコントローラーは基本的に1個である。

 まずは、要求を整理するために、利害関係者の要求を示す利害関係図と、車体や機器、機能の階層に分けて要求を詳細化した要求図を作成した。これらに対して、要求を機能単位でまとめてブロックに展開したブロック定義図を作成。これらの機能ブロックに、制御データフローの取り扱いが容易なSimulinkモデルを割り当てることで、シミュレーションによって機能が上位要求を満たすかを素早く検証できるようになった。なお、ブロック定義図からSimulinkサブシステムに変換するツールはオージス総研のものを採用した。

 要求図については、上位要求、下位要求、機能を階層構造でUSDM(Universal Specification Describing Manner)ライクに作成したSysML要求図と併せて、Excel(指定フォーマット)での帳票化も行えるようにした。SysML要求図と帳票化Excelは双方向変換できるようになっている。北村氏は「帳票化したは、一覧性の高さと、外注先への仕様連絡のためだ。帳票は、内部であれ外部であれ役立つことは確かだ」と述べる。

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