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「Fusion 360」と「EAGLE」を使って簡単な“エレメカ連携”に挑戦!ママさん設計者が教える「メカ設計者のための電子回路超入門」(3)(2/3 ページ)

電気やプリント基板の設計と、メカ設計がシームレスに連携する“エレメカ連携(エレメカ協調設計)”をテーマに、ママさん設計者が優しく教える連載。最終回となる第3回は、オートデスクの3D CAD「Fusion 360」と基板CAD「EAGLE」を用いたエレメカ連携の簡単な流れについて解説します。

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「Fusion 360」と「EAGLE」を使った“エレメカ連携”の流れ

赤枠のボタンをクリックして、EAGLEからFusion 360へパターン図を送る
図3 赤枠のボタンをクリックして、EAGLEからFusion 360へパターン図を送る

 まず、回路に使用する電子部品のデータシートを参照して部品ライブラリを作り、部品ごとの3Dモデルを作成してライブラリにひも付けます(部品メーカーのWebサイトに3Dモデルが公開されている場合もあります)。

 EAGLEの回路図エディタを使って回路図を作成し、それをパターン図に起こします。基板サイズと配線パターンを決めたら、Fusion 360上で生基板の3Dデータを作成しておきます。そして、Fusion 360を起動した状態で、EAGLEの画面にある図3のボタンをクリックし、Fusion 360の生基板3Dデータに向けてパターン図を送ります。

 EAGLEからパターン図を受け取ると、Fusion 360の生基板データは更新され、実装済み基板の3Dモデルが出来上がります。図4の通り、この基板の裏面にスペーサーを取り付けて基板を浮かせ、はんだや端子のはみ出しを逃がす仕様にしました。


実装済み基板の3Dモデル
図4 実装済み基板の3Dモデル

 次に、この基板をインロータイプの樹脂製ケースに収めた、「CdSセル タイマユニット」の試作品を作成していきます。図5は完成イメージ。

樹脂製ケースに収めた状態
図5 樹脂製ケースに収めた状態

 それでは、ケースを設計していきましょう。まず、表示されている実装基板モデルに対して、ケースの外形をスケッチし、[押出し]や[シェル]などのフィーチャーを実行しながら「新規ボディー」を作成していきます(図6図7)。

ケース上部の設計(1)
図6 ケースの設計(1)
ケース上部の設計(2)
図7 ケースの設計(2)

 ケース上部ができたら、今度はケース下部のモデルも新規ボディーで作成します(図8)。

ケース下部の設計
図8 ケース下部の設計

 ケースの外観を透明にしておき、基板上の部品配置を確認しながら、LEDやCdSセルのための抜き穴をスケッチします(図9)。

外観を透明にして抜き穴をスケッチ
図9 外観を透明にして抜き穴をスケッチ

 押出しを行い、抜き穴を仕上げます(図10)。

押出しで抜き穴を仕上げる
図10 押出しで抜き穴を仕上げる

 図11は、ケースを上面から見た状態です。先の手順と同様に、今度はケース側面にあるコネクター類の穴も作成していきます。

ケースを上面から見た状態
図11 ケースを上面から見た状態

 図12は、ケース上部を非表示にして、実装基板とケース下部のみを表示した状態です。

実装基板とケース下部のみ表示
図12 実装基板とケース下部のみ表示

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