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人作業をロボットとITで徹底支援、正味作業時間83%減を実現したOKI富岡工場スマート工場最前線(4/5 ページ)

多品種少量生産と自動化をどう両立させるのか――。国内に工場を構える多くの製造業にとって大きなテーマである。特に多品種少量生産を実現する人作業の効率化については、人手不足も重なり喫緊の課題となっている。こうした中で独自のシステム開発などにより低コストで次々と人作業を支援するシステムを現場に導入し効果を生み出す工場がある。OKIの富岡工場である。同工場の人作業支援への取り組みを紹介する。

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協働ロボットによる自動化の考え方

 PASによる組み立て作業の効率化は大きな成果を生み出しているが、基本的には「ムダ取り」である。これは製造作業における非付加価値時間の削減への取り組みで、改善の効果は徐々に小さくなってくる。そこで、さらに生産効率向上を実現していくために正味作業時間の削減を進めていく必要があった。そのために富岡工場で新たに取り組んだのが、協働ロボットを活用した自動化である。

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多品種少量生産品のロボット組み立てに取り組んだ狙いとターゲット(クリックで拡大)出典:OKI

 通常の産業用ロボットを活用した自動化は、同じ作業を高速、高精度で繰り返すというもので、大ロット製品に向いている。一方でOKIの富岡工場では多品種少量生産であるため、一般的な産業用ロボットによる自動化は逆に非効率なものとなる。そこで協働ロボットによる自動化を目指したという。

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以前から取り組んできたロボットによる難作業の自動化工程(クリックで拡大)

 協働ロボットによる組み立て作業は、従来は比較的生産数量の多い難作業の組み立てを対象として進めてきたが、今回は新たに作業そのものは簡単だが自動化によるメリットがある領域を選別し、取り組みを進めることを決めた。具体的には「外観検査」「ネジ締め」「はめ込み」「Eリング止め」「ピン打ち」「ばね引っ掛け」「銘板貼り付け」などの作業である。

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2台の協働ロボットが協力してさまざまな作業が行えるようにしている(クリックで拡大)

 こうした各種作業をできる限り負担小さく実現するために、協働ロボット2体と制御PC、組み立て作業台を組み合わせた共通モジュールを用意。これらを共通基盤とし、個別の作業については着脱可能な専用の台車に、部材や工具などを設置して提供。ロボットが工具を持ち替えながら作業を行うことで、負担小さく自動化を実現することに成功した。

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専用作業台に設置されたハンド部を協働ロボットが自律的に持ち替えることで複雑な作業を柔軟にこなせるようにしている(クリックで拡大)

 白崎氏は「事前に40くらいのパターンのロボット作業をプログラミングしておき、専用台車に設置されたバーコードを設置時に認識することで、作業パターンを決めて作業を行う仕組みとした。共通部分と専用部分を明確に分けたことがポイントだ」と語っている。

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協働ロボットによる自動化の考え方。専用部と共通部を分けたことがポイント(クリックで拡大)出典:OKI

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