従業員のメンタル不調、原因の1位は「上司との人間関係」:キャリアニュース
Mediplatが「従業員のメンタル不調」に関するアンケート調査結果を発表した。従業員のメンタル不調の原因1位は「職場の人間関係」で、中でも「上司との人間関係」が最も多かった。
メドピアの子会社で、法人向けの産業保健支援サービス「first call」を提供しているMediplatは、2019年7月10日、「従業員のメンタル不調」に関するアンケート調査結果を発表した。
今回の調査は、医師専用コミュニティーサイトMedPeerの会員で、事業所で産業医をしている医師を対象としたもので、500人から有効回答を得た。
はじめに、従業員のメンタル不調の原因として何が多いかを1〜3つの複数選択式で尋ねたところ、最も多かったのは「職場の人間関係」(404件)で、次が「長時間労働、業務過多」(236件)、「パワハラ」(161件)という結果だった。
先の質問で、メンタル不調の原因として「職場の人間関係」を選択した人に、不調の原因となる職場の人間関係で最も多いものを尋ねた。その結果、74%が「上司との人間関係」と回答。次が「同僚との人間関係」22%で、「部下との人間関係」は3%だった。
具体的な事例として、「新人で採用されたが、上司が分かりやすく教えてくれない状況が続き、うつになって休職になった」「上司と十分に相談した上で目標を設定しているはずだが、(本人が)無理をしているように感じる」などのコメントが寄せられている。
続いて、従業員がメンタル不調になっている可能性がある時の、分かりやすいサインを尋ねたところ、「遅刻や欠勤が増える」(252件)が1位となり、わずかな差で「表情が暗くなる」(250件)が2位となった。3位は「ミスが増えたり、作業効率が落ちる」(216件)。具体的なサインの例としては、「裁量労働で出社が遅い人、離席が多い人は危険信号」「特に月曜日の休みが多くなる」「睡眠不足で遅刻、ミスが顕著になる」などが挙がった。
メンタル不調の早期発見に有効なのは「日常会話」
従業員のメンタル不調を早期発見するため、経営者や人事担当者が実施した方が良いこととして多かった回答は、「従業員との日常的な会話」(78件)、「定期的な面談」(72件)だった。
次に、メンタル不調で休職した後の復職について尋ねた。その結果、「どちらかというと、うまくいかない(退職に至る)ケースが多い」(49%)が最も多かった。次が「どちらかというと、うまくいくケースが多い」(38%)だった。
さらに、メンタル不調による休職後の復職で、成否を分ける要因として大きいものを選択してもらったところ、「職場(上司や同僚)による理解やフォローの有無」(344件)が1位となった。2位は「配置転換(異動)」(155件)、3位は「業務量の調整」(139件)となっている。
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