ニュース
可搬質量20kg、最大リーチ3124mmの多用途適用型ロボットアーム:FAニュース
安川電機は、多用途適用型ロボットアーム「MOTOMAN-GP20HL」を発売した。艤装ケーブル用に上腕部にストレート中空φ50を確保することでワークの接近性を向上しており、さまざまな分野の自動化に活用できる。
安川電機は2019年6月20日、多用途適用型ロボットアーム「GP」シリーズの新製品「MOTOMAN-GP20HL」を発売した。可搬質量20kg、最大リーチ3124mmのロングアームロボットで、価格はオープン。
MOTOMAN-GP20HLは、艤装ケーブル用に上腕部にストレート中空φ50を確保することで、ワークの接近性が向上。自動車、機械関連部品のシーリング用途や部品の搬送、組み立て、ロードアンロードなど、さまざまな分野の自動化に活用できる。
VMAX機能の最高速度動作指定により、ロボットの教示位置や姿勢に応じて、直線動作可能な最高速度を自動計算して動作するため、従来の最高速度制限以上の高速動作ができる。
また、新たに採用した軌跡制御が軌跡誤差を最小化(従来比80%向上)するため、テスト運転やプレイバック時でも動作速度変化によらず同じ軌跡で動作する。異なる電圧や安全規格にも対応できる新型ロボットコントローラー「YRC1000」と併用すれば、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出せる。
他にも、ロボットとコントローラー間の接続ケーブルを2本から1本にすることによるセットアップ時間の短縮と省配線、異常箇所の特定を容易にする異常アラーム表示、通信線の断線時の仮復旧や異常箇所特定のための仮配線を行えるマルチポートを各部位に標準搭載するなど、メンテナンス性も向上している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 期待されるロボット市場の成長、安川電機は何を思うか
産業用ロボットでトップレベルのシェアを握る安川電機。労働人口減少による人手不足や政府の掲げる「ロボット新戦略」などロボットの活躍の場がさらに増えると見られている中、何を考え、どのような技術開発を進めているのだろうか。ロボット事業部 事業企画部 部長の富田也寸史氏に話を聞いた。 - 生産性3倍、リードタイムは6分の1、安川電機の新スマート工場が示すもの
安川電機は2018年7月に稼働開始したスマート工場「安川ソリューションファクトリ」を報道陣に公開した。生産スピード3倍、生産リードタイム6分の1、生産性3倍を実現したという同工場の取り組みを紹介する。 - 安川電機は「アイキューブ メカトロニクス」で何を実現し、何を実現しないのか
IoT活用によるスマートファクトリーが大きな注目を見せる中、安川電機は2017年10月に一連の取り組みを再編成した「アイキューブ メカトロニクス」を発表した。全世界的に製造現場のスマート化が進む中で、安川電機が目指すものとは何なのだろうか。同社執行役員 CTOで技術部長の善家充彦氏に話を聞いた。 - いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。 - 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。 - ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実
あらゆる現場で労働人口不足などが深刻化する中、その解決策としてロボット活用への期待が高まっている。しかし、現実的にはロボットを現場で実装するロボットシステムインテグレーターが不足しており、ロボット活用の裾野が広がらない状況になっている。経済産業省 関東経済産業局がまとめた「ロボットシステムインテグレーターに関する調査結果」の内容をまとめた。