ソラコムのLTE-Mボタンに接点入力が付いた、センサーとの連携が可能に:組み込み開発ニュース
ソラコムは、LPWAネットワークの1つであるLTE-Mを用いたボタン型デバイス「SORACOM LTE-M Buttonシリーズ」の新製品として、接点入力が可能な「SORACOM LTE-M Button Plus」の販売を開始したと発表した
ソラコムは2019年4月10日、LPWA(低消費電力広域)ネットワークの1つであるLTE-M(LTE Cat.M1)を用いたボタン型デバイス「SORACOM LTE-M Buttonシリーズ」の新製品として、接点入力が可能な「SORACOM LTE-M Button Plus」の販売を開始したと発表した。価格は7380円(税別、LTE-M通信の初期費用を含む)。
SORACOM LTE-M Buttonシリーズでは、2018年10月にAWS(アマゾン ウェブ サービス)のクラウドに基づくIoT(モノのインターネット)システムを容易に構築できるサービス「AWS IoT 1-Click」に対応する「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」、2019年2月にその企業向けバージョンとなる「SORACOM LTE-M Button for Enterprise」を発売している。
これらのSORACOM LTE-M Buttonシリーズの製品はプラスチック筐体に収められており、ボタン操作とLTE-Mによる通信、電源となる単4電池2本の交換以外はできない仕様になっている。一方、SORACOM LTE-M Button Plusは、ボタン型デバイスとセンサーを連携させるための接点入力を備えている点が大きく異なる。
添付のハウジング付きケーブルを使って、ボタン型デバイス本体とセンサーをつなぐ。入力方式は、1チャンネルの無電圧接点入力となっている。接点入力条件は、オープンが端子間抵抗1MΩ以上、クローズが端子間抵抗200Ω以下。信号検知は、オープンからクローズの片エッジとなる。
ユースケースとしては「磁気式リードスイッチを用いた、扉や引き出しなどの開閉モニタリング」「水位センサーを用いた、浴槽やタンク内の水位検出」「人感センサーを用いた、屋内/屋外の人モニタリング」などを挙げている。また、設置済みの装置に蓄積されたアナログセンサーのデータも、マイコンにデータを連携してから、リレー経由でSORACOM LTE-M Button Plusに電気信号を送ることで利用できるようになるとしている。
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