ポケトークだけじゃない、ソースネクストのIoT製品は2019年度内に5つへ:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)
ソースネクストが2019年度の事業戦略を説明。同社がIoT製品と位置付ける、AI通訳機「ポケトーク」に続けて、位置見守り機「FamilyDot(ファミリードット)」をはじめ4つのIoT製品を追加し、2019年度内にラインアップを5製品に拡充する方針を示した。
ソースネクストは2019年3月29日、東京都内で会見を開き、2019年度の事業戦略を説明した。同社がIoT(モノのインターネット)製品と位置付ける、AI(人工知能)通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」とその次世代モデル「POCKETALK W」は、同年2月に累計出荷台数30万台を突破するなど好調だが、5月29日発売予定の位置見守り機「FamilyDot(ファミリードット)」をはじめ2019年度内に4つのIoT製品を追加し、ラインアップを5製品に拡充する方針を示した。
車載タブレットに「ポケトーク」の通訳機能を組み込む
通信機能を持つポケトークは、日本語の音声エンジンの刷新や、内蔵グローバルSIMの対応国数の増加、翻訳スピードの向上、言語学習に活用する機能「POCKETALK Link」の追加などで常に進化している。訪日外国人観光客数の増加によるインバウンド需要を取り込み、2019年内に20カ国以上に海外展開を広げるなどして、2020年末までに累計100万台の出荷を目指す。
「3万円台の商品としてここまで一気に売れるのは珍しい」(ソースネクスト 社長の松田憲幸氏)というポケトークだが、製品販売以外にも事業展開を広げる。ポケトークの機能を実装できるSDK(ソフトウェア開発キット)を社外に提供することで、さまざまな機器に通訳機能を搭載可能にしていく。
その最初のユーザーになったのが、タクシーアプリ「JapanTaxi」などを手掛けるJapanTaxiだ。JapanTaxiは、タクシーへのコンテンツ配信とキャッシュレスのための決済対応を可能にする車載タブレットを展開している。既に全国1万台のタクシーに搭載されており、2019年に3万台、2020年に5万台への搭載を目指している。JapanTaxi 代表取締役 執行役員CEOの川鍋一郎氏は「広告配信での利益還元と決済機能によって、急速に採用が広がっている車載タブレットだが、タクシー業界の課題であるインバウンド需要対応に役立つ通訳機能を搭載したいと考えていた。そこで相談したのが、広告配信で車載タブレットを活用してもらっていたソースネクストだった」と語る。
車載タブレットの通訳機能では、後部座席側の端末で乗客の言葉を通訳し、運転席側の端末に通訳内容を音声で出力し画面にも表示する。タクシードライバーの言葉は、これと逆のプロセスで乗客に伝えられる仕組みだ。2019年6月から東京のタクシーを中心に導入を始める予定である。
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