VR空間内で部品を動かせる、「DIPRO VR」は組立検討に最適:DMS2019
デジタルプロセス(DIPRO)は、「第30回 設計・製造ソリューション展(DMS2019)」において、自動車1台分のフルアセンブリデータをVR空間内に再現できる製造業向けのVRソリューション「DIPRO VR」を紹介した。
デジタルプロセス(DIPRO)は、「第30回 設計・製造ソリューション展(DMS2019)」(2019年2月6日〜8日、東京ビッグサイト)において、自動車1台分のフルアセンブリデータをVR(仮想現実)空間内に再現できる製造業向けのVRソリューション「DIPRO VR」を紹介した。2019年4月のリリースに向け開発中の製品となる。
DIPRO VRのベースになっているのは、同社の3Dデータビュワー「DIPRO VridgeR(以下、VridgeR)」だ。VridgeRは、大規模3Dデータを扱えるとともに、部品やモジュールといったアセンブリの関係性を維持できることが特徴。三菱航空機の「MRJ」の開発プロセスに採用されたことでも知られる。
このVridgeRの特徴を生かし、VR空間の中で製品全体の3Dデータを違和感ないレスポンスで表示するだけでなく、その製品内における部品の状態を検証できるようにしたのが、開発中のDIPRO VRとなる。「製造業でもVR活用が始まっているが、自動車メーカーであればその用途は車室内の居住性や視認性の確認にとどまっている。現在、顧客からVR活用で求められている用途は、製造時の組立検討や、メンテナンス性能の確認、組立工程やメンテナンスのトレーニングなど。そのためにDIPRO VRでは、VR空間内で部品をスムーズに動かせるようにした」(DIPROの説明員)という。
2019年4月のリリース時点で対応する3Dデータ形式は、JT、STL、VRMLとなる。ただし、VridgeRがさまざまな3D CADツールのデータをインポートできることもあり、「顧客の要望に合わせて対応形式を順次広げていきたい」(同説明員)としている。
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