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三菱自動車が取り組むスマート工場、止めない生産ラインをどう実現するかスマート工場EXPO2019(1/2 ページ)

スマート工場・スマート物流を実現するためのIoTソリューションなどを一堂に展示する「第3回スマート工場EXPO」(2019年1月16日〜18日、東京ビッグサイト)で、世界の先端工場で進むスマート工場化をテーマとしたセミナーが開催。「スマート工場の実現によるモノづくり競争力の強化」と題して、三菱自動車工業理事水島製作所長の北尾光教氏が講演した。

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 スマート工場・スマート物流を実現するためのIoTソリューションなどを一堂に展示する「第3回スマート工場EXPO」(2019年1月16日〜18日、東京ビッグサイト)で、世界の先端工場で進むスマート工場化をテーマとしたセミナーが開催。「スマート工場の実現によるモノづくり競争力の強化」と題して、三菱自動車工業 理事 水島製作所長の北尾光教氏が講演した。

日本の生産拠点が抱える人手不足

 三菱自動車水島製作所(岡山県倉敷市)は、1拠点にプレスから車体組み立てライン、エンジン加工や組み立て、ドライブトレイン加工と組み立て、鋳造、鍛造、プレス型、溶接、組み立て冶具設計、製作など自動車生産の全要素技術をそろえる、特殊な生産拠点だという。従業員数は4005人で、生産能力は年間35万5千台に達する。

 日本における自動車産業の売上高は全製造業の約2割に達し(2015年)、就業人口に占める割合は8.3%に及ぶ。日系自動車メーカーの世界シェアは28.9%(2016年、全体では9376万台)と国別でトップであり40年間この座をキープしている。また、世界の自動車の販売台数は、引き続き堅実な伸びが見込まれ、今後も拡大が続くことが予想される。

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三菱自動車工業 理事 水島製作所長の北尾光教氏

 日本のモノづくりの強みは技術力(環境にやさしく安全なクルマ)と現場力(高生産性、高品質を保証する工場)にある。自動車産業は「すり合わせ産業の集大成」といわれ、日本の環境、文化、国民性にも親和性が高く、日本に有利な産業との認識が高い。日本で確立した技術は世界各地に展開され、高いシェア獲得にもつながった。

 このように自動車産業は順調に成長する見込みだが、その中で、国内の生産拠点としては、幾つかの課題を抱えている。その1つが、労働力不足の問題である。生産年齢人口(15〜64歳)の減少により、2025年時点では5〜7%人員が足りないという予測がある。

 同社ではこの課題に対して「女性、シニア層、外国人を活用するような高効率で、働きやすい職場というものが課題解決の手段だと考えている」(北尾氏)とする。さらに、水島製作所ではこのAI、IoTを活用したスマート工場化を進めることで効率化、モノづくり力の強化など競争力の向上を実現する方針だ。

三菱自動車のモノづくりの考え方

 同社のモノづくりの考え方としては「限りないお客様への同期」(顧客志向)と「限りない課題の顕在化と改革」(課題を積極的に顕在化し、改善や改革の機会と捉える)の2つが根底にあるという。

 また、工場のスマート化の狙いについては情報の「見える化」「つながる化」「リアルタイム化」の3つと置いており、スピーディーで的確なアクションによる自律工場の実現を目指す。

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