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製造業はDXの実現なく競合に勝てはしない――IoTとARに勝機を見るPTC製造業IoT(2/2 ページ)

PTCジャパンは2018年11月13日、東京都内でユーザーイベント「PTC Forum Japan 2018」を開催した。同イベントの主催者講演では、バリューチェーン全体でデジタルトランスフォーメーションに対応することやAR(拡張現実)活用の必要性を訴えた。

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ARで機械を操作――新しいHMIの実現へ

 また、ARに関する先進技術として、AR空間上に配置したスイッチや計器によって講演壇上の機械を動作させるデモを行った。この機械は、物理的なスイッチや状態表示灯、重量センサー、タッチパネルコンソールなどを備え、食品フィーダーを模している。


デモで用いていた食品フィーダーを模した機械。タッチパネルコンソールには計器が3つ表示されていることに注目(クリックで拡大)

デモを行う様子(クリックで拡大)

 スマートフォンを機械に向けると、画面に機械の動作プログラムを図示したサインやスイッチ、計器の指示値が浮かび上がった。これらスイッチや計器は全てAR空間上で動作し、プログラムは画面上からグラフィカルに変更が行えるとする。デモでは、簡単なタッチ操作で機械を動作させ、またフィード量をリアルタイムに変更していた。

スマートフォンの画面に表示された機械の動作プログラムやスイッチ、計器(クリックして拡大)

 さらに、タッチパネルコンソールに表示されている計器をスマートフォンのスワイプ操作でAR空間上に、また反対にAR空間上で配置していた機械のマスタースイッチをコンソール上に移動させるデモを実施。次世代のHMI(ヒューマンマシンインタフェース)がARで実現可能となることに会場の来場者からは感心の声が上がっていた。

左:タッチパネルコンソールに表示されていた計器をAR空間上に移動 右:AR空間に配置されていたマスタースイッチをタッチパネルコンソール上に移動(クリックして拡大)

 このテクノロジーは、PTCが現実世界のHMIをデジタルによって改善することを目指し、2017年11月に設立した「Reality Lab」で開発が進められている。デモで展示されたAR技術は、「そう遠くない未来にVuforiaへ実装される見込み」(同社アジア太平洋地域統括責任者 桑原宏昭氏)としている。

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