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ウーバーが提供したい「最適な移動手段」、周辺事業の取り込み加速CEATEC 2018(1/2 ページ)

Uber Japan(以下、ウーバー)でモビリティ事業ゼネラルマネージャーを務めるトム・ホワイト氏は、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、幕張メッセ)のカンファレンスで、同社のビジョンと取り組みを紹介する講演を行った。

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Uber Japanのトム・ホワイト氏

 Uber Japan(以下、ウーバー)でモビリティ事業ゼネラルマネージャーを務めるトム・ホワイト氏は、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、幕張メッセ)のカンファレンスで、同社のビジョンと取り組みを紹介する講演を行った。

 同社は、移動手段をシェアするサービスやアプリを全世界に展開する。グローバルで使えるテクノロジーを作り、それを地域ごとにカスタマイズして導入するというビジネススタイルだ。講演では、日本のタクシー業界に対してのアプローチと、日本でも利用者が増えているウーバーイーツ事業についての事例も紹介された。

周辺事業の取り込みと研究を活性化

 ウーバー・テクノロジーズは、2009年に設立された。社歴としてはまだ10年弱だが、既に世界65カ国、600以上の都市に配車事業を展開し、毎月7500万人ほどがサービスを利用しているという。

 ウーバーというと、配車事業の会社というイメージがある。しかし、講演を行ったホワイト氏は、「我々は継続的にイノベーションを実現している。そして、いつも新しいプロダクトを提供しようと考えている」とし、現在の主軸である配車アプリ事業に加え、さらにビジネス領域を広げる分野に興味を示していることを紹介した。

 具体例としてあげたのは、電動アシスト自転車の会社である「ジャンプ」の買収と、電気スクーターのビジネスを手がける「ライム」という会社への出資だ。ホワイト氏は、都市の中での移動に関して次のように語った。「我々は、いろいろなタイミングのいろいろな状況に応じた形でサービスを提供できるよう、いろいろなオプションを提供できなければいけないと考えている」。

 同氏はウーバーがドアtoドアの移動を効率的に行うためのサービスを目指していることに言及した。そのために、自動車の他にも自転車やスクーター、公共機関などを組み合わせ、最も効率的な移動法を提供する方法を探っている。先に紹介した2社への出資は、その構想の一環だ。

 ホワイト氏は、世界各国で多くの人が人的ミスを起因とする交通事故で亡くなる現状に触れ、ウーバーが安全性を非常に重視していることを語った。また、自動運転に関してはトヨタ自動車からの投資を受け、そのパートナーシップによって自律運転に関する研究開発を進める計画も紹介した。

最適な移動手段を提供する「プラットフォームプレーヤー」


プラットフォームの提供を事業の中心に据える

 ホワイト氏は、今後のウーバーの方向性を「プラットフォームプレーヤーになること」と説明した。これは、様々な種類の移動手段を用意し、利便性やコスト、状況に応じた最適な組み合わせを提供することを指す。移動に際していろいろな選択肢があれば、利用者は自分の目的や状況にジャストフィットする手段が選択できるのだ。

 これを可能にするのが「ウーバープール」というサービスだ。これは人工知能(AI)ベースのアルゴリズムによって実現したカーシェアリングサービスで、アプリを起動して移動先を指定すると、目的地までの移動手段の選択肢が1〜2秒ほどのレスポンスで表示できるという。ホワイト氏は、「コストや時間、利便性別に異なる移動方法が示されるので、ユーザーは最も自分に適した移動方法が選べる」と説明する。

 このサービスは、既に世界のいくつもの都市で展開されている。ホワイト氏は、「将来的には日本にも導入したい」と意欲を見せた。

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