WRS2018ものづくり部門レポート〜絶食のドラえもんを救うチームは現れたのか?:World Robot Summit徹底解剖(4)(4/5 ページ)
2018年10月17日〜21日、東京ビッグサイトで開催された「World Robot Summit 2018(WRS2018)」。本稿では「ものづくり」部門の「製品組立チャレンジ」についてレポートする。
ついに完成したチームが出現!
4日目も、ベルトドライブユニットを組み立てるという点は同じ。しかし、部品の一部がサプライズパーツに変わるのが大きな違いだ。
サプライズパーツにはレベル0〜4の5種類が用意されており、チームが自由に選ぶことができる。最高難度のレベル4では、ベルトがなんと自転車のチェーンになったりするが、その代わりに得られるボーナス点も65点と大きい。サプライズパーツのデータは前日に公開されたとのことで、短時間でどう対応できるかが見どころだ。
1つ注目して欲しいのは、最初からサプライズパーツに挑むわけではないということだ。まず1個目に作るのは、前日と同じサプライズパーツ無しの標準品。2個目がサプライズパーツ有りで、3個目が再び標準品と順番が決まっている。ある程度組み立てれば次に進むことは可能なのだが、段取りを素早く変えられないと、高得点は狙えない。
タスクの配点は200点。競技時間は60分と長いが、前日までと違い、各チームとも1回ずつの挑戦となる。
会場が沸いたのは、FA.COM Roboticsのトライ。前日は惜しくも途中で止まってしまったが、力覚センサーの調整をしたとのことで、この日は何度かリトライはあったものの、残り7分で標準品を組み立てることに成功した。動作チェックも問題は無く、前日は絶食に終わったドラえもんが初めてどら焼きを食べることができた。
同チームは、天井と手先のカメラを利用。ハンドは、2本指の間にドライバーが付いており、ボルトを穴に入れてすぐにネジ締めができるようになっていた。システムインテグレーターのチームらしい完成度の高さがお見事だった。得点は51点で、組立タスクは両日とも、同チームが1位となった。
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