表示パフォーマンスも爆速、SOLIDWORKS 2019の進化:CADニュース(3/3 ページ)
ソリッドワークス・ジャパンは2018年10月22日、同社が販売する3D CADツールの最新版「SOLIDWORKS 2019」について発表会を開催し、同製品の目玉となる部分や注目機能について紹介した。
ARやVRに対応する新機能「SOLIDWORKS Extended Reality」
SOLIDWORKS 2019で第4の強化領域となる「イノベーション」。この領域では、タッチ&ジェスチャーによる「マウスを可能な限り使用しない設計環境」の構築を行えるようにしたことや、タッチスクリーンデバイスを生かして手書き情報を残す「3Dマークアップ」機能を強化し、3Dデータや設計意図の伝達性を向上させた。
また、SOLIDWORKS 2019では、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の対応をさらに推し進めた。SOLIDWORKS Extended Reality(XR)と名付けられた新機能は、eDrawingsとCADに搭載。CADデータとVRデバイスを活用し、高品位なAR、VR体験を提供する。CADファイルをKhronos Groupが仕様策定する3Dデータフォーマット「glTF」に変換でき、プロパティなど周辺情報も移行可能という。対応デバイスは問わず、さまざまなデバイスで利用できるとする。なお、SOLIDWORKS XRは、SOLIDWORKS 2019 SP1からの提供開始となる。
新機能を満載したSOLIDWORKS 2019は、2018年11月1日より販売開始する予定だ。日本市場限定となるパッケージ商品「設計・製造パッケージ」も期間限定(2018年11月1日〜2019年3月28日)で発売される。
同パッケージは、SOLIDWORKS Standard、SOLIDWORKS Inspection Professional、SOLIDWORKS MBD、SOLIDWORKS Composer、1年間の各サブスクリプションサービスなどが付いたセットで、「PMI(製造情報)を、設計から製造までの工程で徹底的に活用するためのパッケージ」(田口氏)。ライセンスその他費用で通常価格322万2400円のところ特別価格198万円、サブスクリプション(保守)サービスで通常価格64万5000円のところ特別価格46万8600円(いずれも税別)と割安な価格体系となっている。
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