20社30機種では不十分、家庭用IoT普及のカギを握る「ECHONET Lite AIF認証」:製造業IoT(1/2 ページ)
パナソニック エコソリューションズ社は2018年10月5日、家庭内のさまざまな住宅設備機器をインターネットにつないで連携させる住宅向け「HOME IoT」の中核機器となる「AiSEG2(アイセグ2)」のバージョンアップを行った。機器連携を拡大し、スマートスピーカーとの連携機能の搭載とともに、機器選択の自由度を高めたという。
パナソニック エコソリューションズ社は2018年10月5日、家庭内のさまざまな住宅設備機器をインターネットにつないで連携させる住宅向け「HOME IoT」の中核機器となる「AiSEG2(アイセグ2)」のバージョンアップを行った。機器連携を拡大し、スマートスピーカーとの連携機能拡大とともに、機器選択の自由度を高めたという。同年10月22日から販売を開始する。
パナソニックが新たに発表した「AiSEG2」(中央)と、パナソニック エコソリューションズ社 エナジーシステム事業部 システム機器ビジネスユニット ビジネスユニット長の谷口尚史氏(左)(クリックで拡大)
家庭内の連携の幅を拡大
パナソニックの「AiSEG2」の前身となる「AiSEG」は2012年11月から展開を開始しているが、2016年度から展開する「AiSEG2」と合わせて累計で13万台を販売。「主にスマート分電盤の『スマートコスモ』との組み合わせでZEH(ゼロエネルギー住宅)としての提案で導入が進んでいる。主に使われている機能はエアコンの遠隔操作とエネルギーの見える化である」とパナソニック エコソリューションズ社 エナジーシステム事業部 国内商品営業統括部 統括部長の櫻井聡氏は述べている。
今回のバージョンアップでは、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の活用をさらに広げるために、スマートスピーカー連携機能を搭載するとともに「AiSEG2」につながる機器数を、従来の13社26機器から業界トップクラスの20社33機器に拡大したことが特徴となる。多様なメーカーの幅広い機器に対応することで、機器選択の自由度を広げた。ドア、窓センサーに加え、宅配ボックス用のセンサーも発売。不在時にドアや窓の開閉や荷物の着荷があると知らせることができる。
新たにエアコンではシャープと富士通ゼネラルが対応した他、エコキュートではコロナ、エネファームでは大阪ガス、蓄電システムではニチコン、ガス給湯器および床暖房システムでは、大阪ガスとノーリツが対応。さらに、スマートスピートでGoogle、電気自動車充電設備としてニチコンが対応したのが新しい点である。スマートスピーカーでは2019年度中にLINEとも連携する他「現在Amazon.comとも話はしている」(櫻井氏)としている。
対象機器 | 会社名 |
---|---|
エアコン | パナソニック、シャープ、ダイキン工業、富士通ゼネラル、三菱電機 |
エコキュート | パナソニック、コロナ、ダイキン工業、三菱電機 |
ガス給湯器 | 大阪ガス、ノーリツ、リンナイ |
ハイブリッド給湯、暖房システム | リンナイ |
空気清浄機 | パナソニック |
蓄電システム(創蓄連携システム) | パナソニック、エリーパワー、ニチコン |
太陽光発電システム | 特定しない |
IHクッキングヒーター | パナソニック |
照明(アドバンスシリーズ、リンクモデル) | パナソニック |
計測機能付き分電盤(スマートコスモ) | パナソニック |
エコーネットライト対応計測ユニット | パナソニック |
温湿度センサー | パナソニック |
テレビ付モニター(住宅機器コントローラー) | パナソニック |
ドアホン機能付きモニター(住まいるサポE型) | パナソニック |
レンジフード | パナソニック |
電動窓シャッター | 三和シヤッター工業、文化シヤッター、LIXIL |
エネファーム | パナソニック、大阪ガス |
電気錠システム(玄関ドア電気錠、電気錠) | パナソニック、アルファ、ゴール、三協立山、ロック、LIXIL、YKK AP |
スマートメーター | 10電力事業者 |
水道メーター | 特定しない |
ガスメーター | 特定しない |
炊飯器 | 特定しない |
食器洗乾燥機 | 特定しない |
洗濯機 | 特定しない |
冷蔵庫 | 特定しない |
スマートスピーカー(Google アシスタント) | |
電気自動車充電設備(普通充電) | パナソニック |
電気自動車充電設備(V2H) | ニチコン株式会社 |
ドア・窓センサー送信器 | パナソニック |
宅配ボックス用センサー送信器 | パナソニック |
カード発信器 | パナソニック |
トイレ(アラウーノ) | パナソニック |
電気自動車を蓄電池として最適に利用する仕組み
「AiSEG2」と住宅用の電気自動車普通充電設備の連携では、翌日の天気予報を確認し、太陽光発電システムと組み合わせた「AI ソーラーチャージ」機能で、太陽光発電の余剰電力で賢く電気自動車に充電する機能などを実現した。価格は、工事費別の希望小売価格4万円で、7型モニター機能付きが同8万円となっている。新機能は既に導入済みの「AiSEG2」でもインターネット経由でファームウェアをアップデートすることで利用できるという。
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