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100年先の世界を豊かにする実験スペース「100BANCH」が1周年、昆虫食もあるよ!ベンチャーニュース(1/2 ページ)

パナソニックとロフトワーク、カフェカンパニーが渋谷で共同運営する実験スペース「100BANCH(ヒャクバンチ)」は2018年7月1〜8日の8日間、開設1周年を記念したイベント「ナナナナ祭」を行っている。

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「ナナナナ祭」を開催中の「100BANCH」
「ナナナナ祭」を開催中の「100BANCH」(クリックで拡大)

 パナソニックとロフトワーク、カフェカンパニーが渋谷で共同運営する実験スペース「100BANCH(ヒャクバンチ)」は2018年7月1〜8日の8日間、開設1周年を記念したイベント「ナナナナ祭」を行っている。

 100BANCHは、2018年に創業100周年を迎えたパナソニックが、これからの時代を担う若い世代とともに、次の100年につながる新しい価値の創造に取り組むための施設として2017年7月7日に開設した。「100年先の世界を豊かにするための実験区」として100BANCHと名付けられた。

 築41年の倉庫を改装した100BANCHの建屋は3階建て。1階はカフェ・カンパニーが企画/運営する魚食をテーマにしたカフェスペース「LAND Seafood」、2階は実験区としての活動の中核となるアクセラレーションプログラム「GARAGE Program」のワークスペース「GARAGE」、3階はパナソニックが次の100年を創り出すためのコラボレーションスペースであり、ワークショップやイベントを行うホールにもなる「Loft」となっている。

 100BANCHの立ち上げに携わったパナソニック コーポレート戦略本部 経営企画部 未来戦略室の則武理恵氏は「松下幸之助は、資本金もなく、モノづくりの経験もなく創業した。このことだけを考えると無謀にも思えるが、100年後の今、パナソニックという企業は当たり前のように存在している。そういった、無謀にも思える試みができるきっかけを作り、100年後の新しい当たり前を生み出せるようにしたいと考えて開設したのが100BANCHだ」と説明する。

 その100BANCHのメイン事業となるのがGARAGE Programである。プロジェクトは随時募集しており、パナソニックが関わるエレクトロニクス分野に限らず、ビジネス、アート、テクノロジーをはじめ「100年先の世界を豊かにするような、新しい価値の創造に挑むプロジェクト」が採択される。条件は、応募時点でプロジェクトリーダーが35歳未満であること、プロジェクト期間中は100BANCHを主要拠点として活動できることなどだ。そして、22人いるGARAGE Programのメンターのうち1人でも応援すると決めれば、そのプロジェクトが採択される。

 ただし、プロジェクトで提供されるのは、100BANCH2階スペースの3カ月間の無償供与とメンターからのアドバイスだけで、資金は提供されない。「これは多様性と意志を尊重しているからだ。資金を出すと、そのプロジェクトに口を出したくなる。しかし『100年先の世界を豊かにする』という目標は簡単には成果が出ないし、この正解のない時代、物事が複雑になっているからこそ、プロジェクト進める人達の意志が重要になると考えている」(則武氏)という。ただし完全に自由というわけではなく、スペースを無償供与する3カ月間でクリアすべき目標を立てる必要がある。

 100BANCHの開設から1年が経過し、GARAGE Programにはこれまで300件の申し込みがあった。これらのうち67プロジェクトが採択されており、現在は100BANCH2階スペースでは約30のプロジェクトが実行中だ。

実施中のプロジェクトは2階の「GARAGE」入り口に掲示されている
実施中のプロジェクトは2階の「GARAGE」入り口に掲示されている(クリックで拡大)

 ナナナナ祭では、採択プロジェクトの中から約20の展示を行っている。また、3階のLOFTでもさまざまなイベントが行われる予定。週末の7月7〜8日は多数のイベントが行われる予定。

3階で展示している「Braille Neue」(左)。墨字と点字が一体になった、目でも指でも読める文字を社会に広めていくプロジェクト。「Papertype×Shibuya」は活版印刷の普及と可能性を探るプロジェクト。ブラックライトに反応する印刷技術と活版印刷で風車に色鮮やかな絵柄が浮かぶ(右)(クリックで拡大)
2階で展示している「Fukidashi」は、漫画の吹き出しを模した両面表示のデバイスを用いた翻訳機(左)。「RGB_Light」は、光の三原色である赤、緑、青の光源を使って、従来とは異なる体験が得られる照明器具の開発を目指している(右)(クリックで拡大)
「SHIITAKE」はしいたけだしの可能性を追求するプロジェクト(左)。かつおや鶏がらのだしがよく使われる日本食でも、しいたけだしを使えば菜食主義者も楽しめる。「東京銭湯−TOKYO SENTO−」では、日本の誇る銭湯のある暮らしを実現するサービスサイト「東京銭湯不動産」をリリース予定。銭湯が最寄りの物件を紹介している(右)(クリックで拡大)

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