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水蒸気蒸留が違いを生み出す、日本発の加熱式たばこ「Ploom TECH」小寺信良が見た革新製品の舞台裏(10)(4/5 ページ)

加熱式たばこが人気である。通常の紙巻きたばこが、たばこの葉を「燃焼」させて煙を吸引するのに対し、加熱式たばこは発火点より低い温度で「加熱」するのが特徴だ。今回は、日本発の加熱式たばこ「Ploom TECH」の開発元であるJTに話を聞いた。

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加熱式たばこで喫煙文化は変わるのか

JTの堀井彩氏
JTの堀井彩氏

―― 2018年4月に、フィリップモリスがIQOSにによる受動喫煙被害はほとんどないという試験結果を発表しました※)。Ploom TECHも同様ということでしょうか。

※)関連記事:「アイコスの受動喫煙被害はない」――フィリップモリスが発表のワケ

堀井彩氏(以下、堀井) たばこには人体に影響を及ぼすホルムアルデヒドなど、9つの健康懸念物質があります。それを計測した結果、紙巻きたばこを100としたところ、Ploom TECHは99%低減されていました。

 これをもって直ちに健康に害がないと言い切れるわけではないんですけれども、十分に健康懸念を低減する可能性のあるプロダクトだろうと期待しています。

―― そういえば公式サイトで、禁煙エリアでもPloom TECHが使える飲食店などを紹介していました。喫煙者と非喫煙者の分断が、テクノロジーによって解決されようとしているのでしょうか。

堀井 Ploom TECHなら喫煙OKという店舗は全国で1500店以上あります。非喫煙者だと分かると思うんですけれども、やっぱり話の途中でたばこを吸いに行かれちゃうような、ある意味寂しい感じというのも感じなくて済むのは、非喫煙者側からみてももいいなと感じます。

―― 一方で喫煙者同士も、たばこ部屋みたいなところで上下関係なく仲良くなれるみたいな、独特のコミュニケーションスタイルがありましたよね。こういう姿もまた変わりますか。

堀井 オフィスでも、Ploom TECHならば吸ってOKというところも広がっています。普通にデスクで吸って、そのまま話を続けられる。確かにこれまでたばこによって分断されていたコミュニケーションが変わってくる可能性はありますね。

―― Ploom TECHへの乗り換え層には、特徴的なユーザー像というのはあるんでしょうか。

岩崎 Ploom TECHを支持される方というのは、営業の出先で臭いを気にする方だったり、あるいは美容院だったり、仕事のときに接するお客さまに対してのたばこの臭いを気にしていることが多いようです。それからこれは定性的な情報にはなるんですけれども、紙巻きたばこを吸うとペットが逃げて行ったり、子供や奥様が嫌がるというケースが多いんですが、Ploom TECHならペットもなぜか離れていかない、子供も嫌がらないということで、自宅とかクルマなどプライベートな空間でのみPloom TECHを楽しまれるという方は多いですね。

―― そうか。何も1つの方法にこだわらなくていいわけですもんね。

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