ダイキンも「コト」売りへ、空調ソリューションの提供に向けIoTとAIに注力:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
ダイキン工業が2020年度を最終年度とする戦略経営計画「FUSION20」の後半計画(2018〜2020年度)について説明。2018年度の業績見通しである売上高2兆4800億円、営業利益2700億円に対して、2020年度には売上高2兆9000億円、営業利益3480億円まで伸ばす計画である。
ダイキン工業は2018年6月6日、東京都内で会見を開き、2020年度(2021年3月期)を最終年度とする戦略経営計画「FUSION20」の後半計画(2018〜2020年度)について説明した。2018年度の業績見通しである売上高2兆4800億円、営業利益2700億円に対して、2020年度には売上高2兆9000億円、営業利益3480億円まで伸ばす計画である。同社 社長兼CEOの十河政則氏は「これを必達目標として、FUSION20発表当初の2020年度のありたい姿として掲げていた売上高3兆円も諦めずチャレンジしたい」と語った。
ダイキン工業は、短期の収益力と長期の成長性の両立を目指す5カ年の戦略経営計画として「FUSION」を継続してきた。FUSIONでは、5年先を見据えつつ定量目標は3年先までを明確化している。FUSION20のスタート時点となる2016年度には、まず2018年度までの目標を示しており、2020年度については目標イメージだけを設定していた。中間地点となる2018年度を迎えたことを受けて、FUSION20の最終年度となる2020年度の定量目標が示された。
十河氏は「時代の変化に合わせて計画も柔軟に変えていくのがFUSIONだが。今回は基本方針は変えないこととした。ただし2年前の2016年度と比べて時代は大きく変化しており、この変化をチャンスとして計画に取り込むととした」と説明する。具体的には、FUSION20当初に定めた全社重点戦略の12テーマを13テーマに変更。事業領域/事業構造転換に向けた暖房・給湯事業と商業用冷設事業を1つのテーマにまとめて「事業領域拡大」にあらためつつ、新しく「IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)技術を活用した空調ソリューション事業の加速」と「環境をリードする仕組み」の2テーマを追加した。
その上でこれら13テーマを中心に、2018〜2020年度の3年間で約6000億円の成長投資を行う。内訳は投資計画が約3600億円、研究開発投資が2200億円となっている。「これまでも積極的に行ってきたM&Aの投資金額は、この中にはほぼ含まれない」(十河氏)という。
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