今後4年間でIoTへ50億ドルを投資――マイクロソフト:製造ITニュース
Microsoftは、今後4年間でIoT分野に50億ドルを投資すると発表した。IoTとインテリジェントエッジの可能性を拡大し、高度化する顧客要望の支援強化を図る。
Microsoftは2018年4月4日、今後4年間でIoT(モノのインターネット)分野に50億ドル(約5370億円)を投資すると発表した。IoTとインテリジェントエッジの可能性を拡大し、高度化する顧客要望の支援強化を図る。
同社はコネクテッドテクノロジーにより、ビジネス、さらには世界全体を変革することを目標として掲げる。また、IoTという言葉が生まれる以前からこの分野に投資を行い、現在も関連技術の研究開発への投資に注力している。自社の立ち位置について、クラウド、OS、デバイスを包含するIoTプラットフォームにより、広範なビジネスや生活を向上させるIoTの取り組みを支援できる位置にいるとする。
今回の投資拡大により、技術プラットフォームの継続的イノベーションと支援プログラムをサポート。IoTセキュリティ、開発ツール、IoTとエッジ向けのインテリジェントサービス、パートナーエコシステム拡大などの主要分野への研究開発投資を続けていく。
既に、同社のプラットフォームを活用して大きな成果を上げた例があるという。例えばJohnson Controlsでは、ビルの室温を自動的に最適化するため、単純なサーモスタット機器をさまざまなモニタリングを行うスマートデバイスに取り換えた。
Schneider Electricは、ナイジェリアでの太陽光エネルギーソリューションにおいてMicrosoftのIoTプラットフォームを活用し、リモート保守を行っている。Kohlerでは、インテリジェントなキッチンとバス向け用品の新ラインを開発。Alaska Department of TransportationはFathymと協業し、気象条件をモニターし、危険な状況についてドライバーと州担当者に通知するスマート道路を構築した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTでマイクロソフトはどういう存在を目指すのか
日本マイクロソフトはIoTに特化したパートナーイベント「IoT in Action」を開催。基調講演におけるマイクロソフトのIoT戦略と、国内のIoTの取り組みを紹介したプレスラウンドテーブルの内容をお伝えする。 - マイクロソフト「Azure IoT」の強みはやはり「Windows 10 IoT」にあり
マイクロソフトのIoT向けクラウドサービス「Azure IoT」は、機能面ではアマゾンの「AWS IoT」と肩を並べている。しかし、Azure IoTの強みは、やはり組み込みOSである「Windows 10 IoT」との連携にこそある。 - 乗るしかない、この第4次産業革命というビッグウエーブに
本稿では、第4次産業革命という言葉の持つ意味、第4次産業革命を推し進める「デジタライゼーション」と「デジタルツイン」、第4次産業革命で重要な役割を果たす世代、そして第4次産業革命において日本の持つ可能性などについて解説する。 - 日本版第4次産業革命が進化、製造含む5つの重点分野と3つの横断的政策(前編)
経済産業省は2017年3月に発表した日本版の第4次産業革命のコンセプトである「Connected Industries」を進化させる。より具体的な取り組みを盛り込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」を新たに発表した。本稿では2回に分けてその内容をお伝えする。 - 「第4次産業革命」に抵抗感? 調査で分かった日本の製造業の本音
IoTやAIなどを活用する「第4次産業革命」の動きが活発化している。しかし、国内外の企業を調査したアンケートでは、日本の製造業はこの革命に積極的な姿勢を見せているとは言い難い。いわば、第4次産業革命に対してやや及び腰になっているといえる。 - 第4次産業革命って結局何なの?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起こることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第1回目はそもそもの「第4次産業革命とは何か」を紹介します。