連載
スマート工場化で起こり得る課題、カシオがタイ工場で得たもの(前編):スマート工場最前線(2/3 ページ)
カシオ計算機では、主力生産拠点の1つであるタイ工場で新たな自動化生産ラインを稼働し、スマート工場化に向けた歩みを開始した。タイ工場が担う役割とは何か。現地での現状と苦労について前後編で紹介する。
カシオ(タイランド)の3つの工場
カシオ(タイランド)での、時計の部品製造を行う第1工場には、成形機24台、マシニングセンター4台、NC旋盤6台、研磨機29台、各種印刷機などを用意し、腕時計のケースやケースバック、ベゼル、バンドなどを製造する。また時計や関数電卓などの基板を製造する基板実装ラインも5ラインを用意しており、クラス10000(米国連邦規格で1立方フィートに0.5μmの粒子が1万個以下)のクリーンルームを採用。「G-SHOCK」などの耐久性を維持するために高精度で高品質な製造環境を確保している。
時計組み立てを行う第2工場では、アナログ組み立てライン16ライン、デジタル組み立てライン8ライン、ロ−エンド組み立てライン4ラインを用意。こちらもクラス10000のクリーンルームで、生産精度を高めている。
そして、新たに自動化、スマート化を進めているのが、第3工場における関数電卓の生産ラインである※)。
※)関連記事:自動化に遅れたカシオ計算機が描く、現実的な「スマート工場」構想
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.