トヨタとパーク24が新サービスの開発を視野に業務提携、通信型ドラレコでデータ収集:モビリティサービス
トヨタ自動車は、パーク24とカーシェアリングサービスで業務提携を開始した。通信型ドライブレコーダー「トランスログ」やカーシェアリング機器を搭載した「C-HR」を用いて、2018年6月〜2019年3月末にサービスの試験運用を行う。
トヨタ自動車は2018年4月3日、パーク24とカーシェアリングサービスで業務提携を開始したと発表した。新しいサービスの開発を視野に、通信型ドライブレコーダー「トランスログ」やカーシェアリング機器を搭載した「C-HR」を用いて、2018年6月〜2019年3月末にサービスの試験運用を行う。対象地域は東京都内。2018年4月に発足するトヨタ自動車子会社のトヨタモビリティサービスも連携する。
得られたデータは、トヨタ自動車のモビリティサービスの基盤「モビリティサービス・プラットフォーム」の構築や機能の拡充につなげる狙いがある。トランスログなど車載器からさまざまな情報を取得、活用してカーシェアリングサービスのオペレーション効率向上や、安全性の変化について検証する。蓄積した情報はビッグデータとして管理するとともに、人工知能(AI)技術を活用して情報分析の高精度化、高効率化に取り組む。
パーク24はカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」を展開しており、車両数は2万台以上、会員数は90万人に上る。トヨタ自動車とパーク24は、2015年4月からパーソナルモビリティを活用したシェアリングサービスの実証実験の実施などでも協力してきた。今回の取り組みは、両社のノウハウを生かしながら、将来のモビリティサービス、車載情報機器やシステムの開発に向けた検証となる。車両の安全性向上や、車両のメンテナンスの効率化と無人化を目指す。
関連記事
- トヨタはモビリティサービスでどう稼ぐか、何を競争力にするか
人々の移動を助ける会社「モビリティカンパニー」を目指すトヨタ自動車。「モビリティサービス・プラットフォーム」の整備や、車載通信機の本格的な普及など、モビリティサービスの展開に向けた施策の狙いを聞いた。 - トヨタの自動運転は法人リース車両で実現する!? ドラレコ映像がビッグデータに
トヨタ自動車は、「第7回国際自動車通信技術展」において、法人向けのリース車両に展開するテレマティクスサービス「TransLog(トランスログ)」を展示した。同サービスはドライブレコーダーとGPSアンテナ、通信ユニットなどを車両に搭載する。記録した危険運転の映像は、ユーザーの法人から許可を得てビッグデータとして活用していく。 - 事故や故障でかけつけるロードサービスにIoT活用、NTTコムとパーク24が実証実験
NTTコミュニケーションズとパーク24は、IoT(モノのインターネット)のセキュアゲートウェイを自動車向けに適用する実証実験を2017年12月から始めた。 - トヨタが東京で法人など向けモビリティサービスに本腰、2018年4月に新会社設立
トヨタ自動車は、モビリティサービスの新会社「トヨタモビリティサービス」を設立する。トヨタフリートリースとトヨタレンタリース東京を2018年4月に統合して新会社とする。 - トヨタがマーケティング子会社を統合、モビリティサービス視野に変革急ぐ
トヨタ自動車は、100%子会社のトヨタマーケティングジャパンを統合する国内の商品企画から販売店活動まで一貫したマーケティングを、機動的に企画、実施することが狙い。近い将来の到来が予測される、コネクテッド社会への対応やモビリティサービスへの事業構造変革のスピードを高めていく狙いもある。 - プラットフォームの活用を広げるトヨタ、北米でコネクテッドカー1万台を導入
トヨタ自動車は、米国でレンタカー事業者向けにコネクテッドカー1万台を導入する。モビリティの管理や利用、ビッグデータ分析などの機能を持つトヨタ自動車のモビリティサービス・プラットフォームとトヨタ車をレンタカー大手のAvis Budget Groupに提供する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.