“軍艦”のような子乗せ電動自転車をファッショナブルに――パナとコンビが協業:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
パナソニック サイクルテックとコンビは子乗せ電動アシスト自転車関連事業で業務提携することに合意したと発表。両社は、子育て市場の変化への柔軟に対応するとともに、より付加価値の高い子乗せ電動アシスト自転車や周辺アクセサリー、Webサイトなども含むサービスの開発と提供を目指す。ファッショナブルな子乗せ電動アシスト自転車を実現したいという。
パナソニック サイクルテックとコンビは2018年3月23日、子乗せ電動アシスト自転車関連事業で業務提携することに合意したと発表した。「育児の質の向上」をテーマに、両社の協業で互いの強みを生かしあっていく。両社は、子育て市場の変化への柔軟に対応するとともに、より付加価値の高い子乗せ電動アシスト自転車や周辺アクセサリー、Webサイトなども含むサービスの開発と提供を目指す。今後は共同イベントや市場調査などを実施していく。2018年秋を目標に製品を市場投入する計画だ。
パナソニックグループの自転車メーカーであるパナソニック サイクルテックは創業して66年になる。一般自転車やスポーツ車、レース向け車両など幅広く手掛け、電動アシスト自転車も得意とする。
国内の電動アシスト自転車市場全体のうち3割弱は子乗せ電動アシスト自転車が占めるという。子乗せ電動アシスト自転車は、市場において今後も高い成長率が見込まれている。年率でも2割弱の成長率を維持している。
子乗せ電動アシスト自転車のシェアについては、パナソニック サイクルテックは2016年度実績で52%(Gfkの調査、売上金額ベース)を占める。最重要市場かつ高成長分野ということで、今後は特に力を注ぐ。パナソニック サイクルテックの代表取締役社長 片山栄一氏は「今回の提携を起点にし、子乗せ電動アシスト自転車のシェアを6割以上に拡大したい。当社としても2桁近い成長率を目指し、増益も見込んでいるが、3つのドライバーのうちの1つである」と目標を述べた。「グループ内でも存在感のある事業体になりたい」とし、10年後にはパナソニック サイクルテック単体で現状の売り上げの3倍である1000億円を目指すという。
「子乗せ電動アシスト自転車は既に大きな市場ではある。顧客に電動であることを価値として認めてもらえる分野である。今後は、アクセサリーまで含めた、より高付加価値な分野へのシフトが重要な領域となる。子乗せ分野に限らず、全領域のアクセサリー分野で付加価値のある商品・サービスを提供していくために、提携企業を探していた。安全や品質に対する考え方の点で、コンビと当社は視点が非常に近かったということで、パートナー提携を決めた」(片山氏)。
これまでも人のライフステージに寄り添うような商品やサービスを提供してきた同社であるが、片山氏は「子どもの領域に直接向き合う商品は、これまでのパナソニックグループは一切持ち合わせていなかった。コンビの顧客、特に子どもに寄り添うような優しいデザイン力や商品設計などをパナソニックグループ全体にも反映できるよう、今回の件を成功事例にしたい」と抱負を語った。
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