3Dプリンタと3Dスキャナーで歯科矯正装置の製作をデジタル化、製作時間短縮と品質向上に期待:3Dプリンタニュース
ASOインターナショナルは、ストラタシス・ジャパンの3Dプリンタを活用したデジタル歯科矯正向けサービス「AsoAligner DIGITAL」を開始する。デジタル化により歯科矯正治療の高品質化を目指す。
ストラタシス・ジャパンは2018年2月5日、歯科矯正専門技工所のASOインターナショナルが、同社の3Dプリンタを活用したデジタル歯科矯正向けサービス「AsoAligner DIGITAL(アソアライナーデジタル)」を同年4月1日より開始すると発表した。
AsoAligner DIGITALは、歯科矯正装置製作のデジタル化により歯科矯正治療の高品質化を目指すサービスだ。ストラタシス・ジャパンは同サービス向けに、「Objet500 Dental Selection」をはじめとするPolyJet方式3Dプリンタ3台を納入した。
AsoAligner DIGITALは、アライナー(矯正装置)の製作日数を従来の14日から7日に短縮でき、製作能力は従来比で最大380%まで増加する。また、歯型の3D出力に口腔内スキャナーを活用したデータを用いることで、口腔印象の誤差を30分の1に減少し、技工士によって生じていたアライナーの品質のばらつきを解消。製作回数を複数回に分けることで微調整が可能になり、治療完了までアライナーの不適合を軽減する。
さらに、3Dプリントを夜間に無人で行うことにより、技工士の人手不足の改善、及び労働環境の改善に貢献する。
日本の歯科矯正治療率が約2%と低い状況の中、従来の矯正装置と比べて目立ちにくく、取り外して歯磨きできる透明のマウスピースを使ったアライナーを促進することで、矯正治療率の向上が期待されている。しかし、従来のアライナー製作は石膏(せっこう)模型を使って型をとる手法のため、時間とコストがかり、技工士の数も年々減少しているという課題を抱えていた。
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