流体解析用可視化ソフト「FieldView 17」はMATLABやGNU Octaveなどの連携を強化:CAEニュース
ヴァイナスは流体解析用可視化ソフトウェアの新製品「FieldView 17」を発表。外部ツールとの連携強化、可視化処理機能の向上などを図り、ファイル名や変数名、アノテーションなどの日本語化対応を進めた。販売開始は同年2月8日から。
ヴァイナスは2018年2月5日、流体解析用可視化ソフトウェアの新製品「FieldView 17」を発表した。販売開始は同年2月8日からとなる。販売価格は、標準ライセンス(8並列)が年間ライセンスで120万円(消費税別)、永久ライセンスで295万円(消費税別)。
FieldViewはマルチソルバ対応で、並列処理機能や自動化機能などに対応する流体解析向けの可視化ソフトウェア。新製品は、外部ツールとの連携強化、可視化処理機能の向上などを図り、ファイル名や変数名、アノテーションなどの日本語化対応を進めた。
今回から無償提供する「非定常データ解析ツール」を利用すれば、時系列のプロット、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform, FFT)、固有直交分解(Proper Orthogonal Decomposition, POD)の実行ができる。さらにMAT-File/CSV式の出力に対応し、MATLABやGNU Octave、Excelなどの外部ツールとの連携が強化できるとしている。
任意多面体のデータ読み込みやサーフェスサンプリング処理、表面データ読み込みを大幅に高速化した。Q値計算関数やCFDデータの高速ポイントクエリ機能も追加した。HPCでの処理に特化した「HPC FieldView」は、米国エネルギー省が開発した可視化エンジン「VisIt」にも対応する。数十億〜数百億要素の大規模かつ非定常流体解析結果の可視化処理およびワークフロー構築が可能だとしている。
ファイル入出力で、日本語などの2バイト文字を含むフォルダ名やファイル名の扱いが可能になった。変数、境界面、アノテーション、凡例にも2バイト文字を使用できる。
ヴァイナスでは国内の自動車・重工業・機械メーカーおよび関連企業、公的研究機関などに「FieldView 17」の販売を計画しており、初年度で100ライセンスの販売数を見込む。
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