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インタビュー

国内自動車業界への提案強化するテラデータ「コネクテッドカーのニーズ大きい」製造マネジメント インタビュー(1/2 ページ)

データベースと分析基盤を統合した「Teradata Analytics Platform」を発表したテラデータ。日本市場では、金融、通信、流通といった既存分野の顧客だけでなく、製造業や自動車業界に注力していく方針だ。テラデータ インターナショナル担当 エグゼクティブバイスプレジデントのピーター・ミケルセン氏と日本テラデータ 社長の高橋倫二氏に聞いた。

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 テラデータ(Teradata)がデータ分析エコシステムの拡充を図っている。2017年10月に開催された同社のユーザーカンファレンス「Teradata PARTNERS Conference 2017」では、データベースと分析基盤を統合した「Teradata Analytics Platform」を発表した。「IT市場の半分は、データ管理と分析に関するもの」(同社幹部)であることから、あらゆる業種、業界をターゲットにしたデータ分析環境を実現する機能/サービスを提供するとしている。

 日本市場においては、金融、通信、流通といった既存分野の顧客だけでなく、製造業や自動車業界に注力していく方針だ。Teradata PARTNERS Conference 2017期間中、テラデータの米国本社でインターナショナル担当 エグゼクティブバイスプレジデントを務めるピーター・ミケルセン氏と、日本テラデータ 社長の高橋倫二氏が日本メディアの取材に応じ、今後の日本市場における戦略を語った。

IoTが製造業のデータ分析をけん引

 高橋氏が日本テラデータの社長に就任したのは2017年9月8日。「現在はさまざまな部分で勉強期間」(同氏)だというが、「これまで通り製造分野、特に自動車業界に対しては、テラデータが持つ多くの先進的データ分析事例を紹介しながら、アプローチしていきたい」と力を込める。

日本テラデータの高橋倫二氏
日本テラデータの高橋倫二氏

 ミケルセン氏も、「日本市場はテラデータにとって重要な市場であり、製造/自動車業界でもさらに商機があると認識している」と説明する。「これまで製造業は、金融や小売業界と比較し、分析を活用しなくてもよいという業界風土があった。しかし、『データ分析活用し、ビジネスを成長させなければ、生き残れない』という認識を持つ企業は増加している。これは世界的な潮流だ」(同氏)。

テラデータのピーター・ミケルセン氏
テラデータのピーター・ミケルセン氏

 IoT(モノのインターネット)の普及により、分析市場は急速に成長すると予測されている。マッキンゼー グローバル インスチュートは2015年、IoTが2025年には年間3兆9000億〜11兆1000億米ドルの経済価値を世界市場に与えるとの予測を発表した。中でも製造/工場などの市場は、1兆2000億〜3兆7000億米ドル、自動車市場では2100億〜7400億米ドル規模の経済価値をもたらすとしている。

 ただし、調査では製造/工場現場では分析に利用される60%のアーキテクチャや環境が、「データ活用基盤が不適切」「データが未整理で貧相」「バックオフィスと生産現場のシステムが統合されていない」「各組織がサイロ化している」といった課題があると指摘している。

 ミケルセン氏は「今後、製造業ではこうした課題を解決しながら、分析環境を構築し、ビジネスに効果を反映させることが重要になる。ただし、先進的な企業は、課題を克服し、IoTを活用した新たなビジネスやサービスを提供している。われわれの顧客である欧州の自動車メーカーは、IoTを活用した自動運転の取り組みを行っている」と説明する。

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