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20人のベンチャーがコンコルドよりも優れた超音速旅客機を設計する時代にCADニュース(2/2 ページ)

ソリッドワークス・ジャパンは2017年11月10日、都内で「SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2017」を開催。同イベントの基調講演で、SOLIDWORKSブランドのCEOであるジャン・パオロ・バッシ氏が、たった20人のスタッフで超音速旅客機を開発するベンチャー企業、Boom Technologyを紹介した。他、ユニークで先進的な製品開発をする2社も紹介。「SOLIDWORKS 2018」に関する追加情報も明かした。

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SOLIDWORKSは設計の自動化を加速

 今後、SOLIDWORKSが目指す方向性としては、まず同一プラットフォーム上に電子、電気、メカといった複合領域の統合を目指すことを挙げた。また解析においては構造、熱流体など含むマルチフィジクス環境の実現を目指す。また創造性があまり高くないマニュアル作業の低減をすべく、オペレーションの自動化もさらに加速させていく。

 3D設計システムの新製品「SOLIDWORKS 2018」についても新機能について紹介(関連記事:SOLIDWORKS 2018で2軸加工パスが直接生成可能に、3D一気通貫プロセスを支援)。先日の発表会で披露したCAM機能の他の情報を公開した。

 同製品では、まずアセンブリー作業の自動化を実現した。以下の図のようなキャスターを5個、イスの5本脚に設置する作業で例を示した。


5つのキャスターをイスの脚へ自動設置する(出典:ソリッドワークス・ジャパン)

 従来は1つ1つに対して条件を設定して固定してきたところ、新機能ではキャスターを選択すれば自動的に適切な箇所に配置される。形状からルーティン作業を検出して、SOLIDWORKSが自動で作業する機能だ。

 トポロジー最適化やデザインアシスタントの機能も実装し、ポリゴンデータ編集も強化した。従来の「TOSCA」ならではの、もともとある形状から差し引くタイプのトポロジー最適化だけではなく、荷重や締結条件などを基にして一から形状を生成し、かついくつか提案する設計アシスト機能も追加する。設計空間に対して、形状生成を避けたいエリアもあらかじめ設定できる。こちらは「Xdesign」の一機能として提供する。設計者はSOLIDWORKSから提案されたいくつかの案を基にして効率よく設計が進められる。


指定された条件からの形状を一から自動生成する様子(出典:ソリッドワークス・ジャパン)

 またトポロジー最適化で生成されたり、3Dスキャナーから取り込んだりしたポリゴンデータはSOLIDWORKSの設計環境内に取り込み、SOLIDWORKSデータに変換させることで修正できる。

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