SOLIDWORKS 2018で2軸加工パスが直接生成可能に、3D一気通貫プロセスを支援:CADニュース(2/2 ページ)
ソリッドワークス・ジャパンは3D設計システム「SOLIDWORKS 2018」の機能の詳細を明かした。新システムの「SOLIDWORKS CAM」は、SOLIDWORKSからNCデータを直接生成できる。1度データ生成しておくと、その後、形状に変更が加えられても自動認識して加工パスを生成する。
「SOLIDWORKS Flow Simulation 2018」には液面挙動の予測と検証機能を追加。液体と気体の相境界を認識し、任意の3D形状を通過する液体を簡単にシミュレーションできる。
SOLIDWORKS全体の操作では、タッチデバイスの操作に対応した。タッチデバイスでSOLIDWORKSを利用する場合、モデルのズームにタッチジェスチャーを使ったり、アイコン操作とマウス操作の併用をしたりが可能になった。
今回は「SOLIDWORKS PDM」を拡張するデータ管理ツール「SOLIDWORKS Manage」も追加。ファイル管理やユーザー/グループ管理に加え、プロジェクト管理やプロセス管理、アイテム監理、ダッシュボードレポートといった機能を備える。SOLIDWORKSの設計プロジェクトをガントチャートで管理でき、リソースの使用状況やキャパシティーを分かりやすく把握できる。ユーザータスクやタイムシートの機能で進捗の追跡も可能だ。
「SOLIDWORKS visualize professional 2018」ではVR用の球体レンズ出力に対応した。
同社はオンラインで、日本全国の製造業の課長職以上400人以上を対象として調査を実施。そちらによれば、「今後、3次元図面の運用を予定しているか」という問いに対して「予定している」と答えた数が、2016年の調査においては全体の3.5%だったことに対し、2017年は14・5%まで急増、従業員1000人以上の大規模メーカーに絞り込んだ場合は24%だった。「当社の営業部門にも尋ねてみたところ、MBDの検討が確かに増えているということだった」(ソリッドワークス・ジャパン マーケティング部 ポートフォリオイントロダクションスペシャリスト吉田聡氏)。また将来、一気に2D図面がなくなるのではなく、図面作成の手間を徐々に減らしていくところから、段階的に進むだろうと同社では見ているとのことだ。
ダッソー・システムズ・ソリッドワークスにおける2017年第2四半期の総売り上げは、親会社ダッソー・システムズの総売り上げである30億ユーロのうち、約20%である6.3億ユーロを占めた。SOLIDWORKSの新規ライセンス数の大幅な伸びがけん引したという。同製品のライセンス総数は2017年度に入り500万を突破し、「順調なビジネスが推移している」(山崎氏)と述べている。
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