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トヨタのLPGハイブリッドの新型タクシー発売、東京だけで1万台の需要見込む車両デザイン(1/2 ページ)

トヨタ自動車は、タクシー専用の新型車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を発売した。1995年に「コンフォート/クラウン コンフォート」をタクシー専用車として投入して以来、22年ぶりの新型タクシーとなる。

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タクシー専用の新型車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を発売した(クリックして拡大)

 トヨタ自動車は2017年10月23日、東京都内で会見を開き、タクシー専用の新型車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を発売したと発表した。1995年に「コンフォート/クラウン コンフォート」をタクシー専用車として投入して以来、22年ぶりの新型タクシーとなる。

 月間販売目標台数は国内で1000台とするが、全国ハイヤー・タクシー連合会 会長の川鍋一朗氏(日本交通 会長)は「2020年までに東京で1万台を導入し、タクシーの3台に1台をジャパンタクシーにする」と意気込む。一部のタクシー会社は既に導入しているため、運がよければ同年10月24日から街中で見かける機会もありそうだ。


全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗氏

 パワートレインは、タクシーの燃料として長年利用されてきたLPG(液化石油ガス)に対応させたハイブリッドシステム「THS II」のみの設定となる。排気量は1.5l(リットル)でJC08モード燃費は19.4km/l。「LPGのインフラを維持し続けてきた会社も多い中で、LPGを残してくれて感謝でいっぱいだ」(川鍋氏)。その他にも、タクシー向けの専用の設計を随所に取り入れている。

ジャパンタクシーの外観(クリックして拡大)
LPGハイブリッドシステムを搭載。全タク連会長も感謝を示した(クリックして拡大)

日本の街並みを統一するタクシーに

 ジャパンタクシーは、外形寸法は全長4400×全幅1695×全高1750mmで、ホイールベースは2750mm。乗車定員は5人だ。乗り込み高さ320mmの低床フラットフロアや、開口幅720×開口高1300mmの大開口のリア電動スライドドアを採用。また、子どもや高齢者に配慮した手すりも設け、車いすでも乗車可能な構造とするなど、お年寄りや体の不自由な人にも利用しやすいユニバーサルデザインを採用した。

 これにより、国土交通省が推進する「ユニバーサルデザイン(UD)タクシー」として認定も受けた。UDタクシーで、かつハイブリッド車なので、東京都からは購入補助を受けられる。国土交通省はUDタクシーを含む「福祉タクシー」を2020年度に2万8000台を普及させる目標だ。2011年度末の時点では福祉タクシーの普及は約1万2000台だった。UDタクシーとして認定第1号となったのは、日産自動車の「NV200タクシー」だった。

大開口の後席(左)。ドライバーの操作しやすさにも配慮した運転席(右)(クリックして拡大)

 ジャパンタクシーの運転席は、ドライバーが操作しやすいよう、機器類をグループ分けして配置している。ナビゲーション画面や料金メーターなどは乗客からも見やすく設置した。使用頻度の高いハザードスイッチは、ステアリングから手を離さず操作できる位置に設けた。

 また、運転支援システムの「Toyota Safety Sense C」やSRSエアバッグ6個を標準装備とし、安全性能を高めた。サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式コイルスプリングを、リアにはトレーリングリンク車軸式コイルスプリングをタクシー用に設計し耐久性に貢献する。

ハザードスイッチはステアリングから手を離さずに操作できる位置に(左)。視線移動の少ないフェンダーミラーも残った(右)(クリックして拡大)
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