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コンクリートの鉄筋結束作業を自動化するロボット、鉄筋をレールに見立てて移動ロボット開発ニュース(1/2 ページ)

千葉工業大学と大成建設は、建造物に用いるコンクリートの骨組みとなる鉄筋を自動で結束する自律型鉄筋結束ロボット「T-iROBO Rebar(ティーアイロボ・リバー)」を開発。2018年度から、本格的に現場に導入し、鉄筋結束作業の省人化/効率化による鉄筋工事の生産性向上を目指す。

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 千葉工業大学と大成建設は2017年10月16日、東京都内で会見を開き、ビルや橋梁など建造物に用いるコンクリートの骨組みとなる鉄筋を自動で結束する自律型鉄筋結束ロボット「T-iROBO Rebar(ティーアイロボ・リバー)」を開発したと発表した。2018年度から、本格的に現場に導入し、ロボット本体の性能や使いやすさ、耐久性など機能の向上を図り、鉄筋結束作業の省人化/効率化による鉄筋工事の生産性向上を目指す。

「T-iROBO Rebar」の外観
「T-iROBO Rebar」の外観。この名称は、大成建設のロボットシリーズ「T-iROBO」の1つであり、鉄筋(Reber)を結束する作業を担うことに由来している(クリックで拡大)
「T-iROBO Rebar」が自律移動して鉄筋を結束する様子(クリックで再生)

 建造物に用いるコンクリート構造材は、鉄の棒を縦横に組み上げた鉄筋を囲む枠にコンクリートを流し込んで作られる。鉄筋工事の作業のうち、約20%を占めるとされるのが、鉄筋の形状が保たれるように交差する鉄の棒を針金などで留める鉄筋結束作業だ。この鉄筋結束作業は、鉄筋の交差部をひたすら結束する単純作業でありながら、作業範囲は広範囲にわたる。中腰姿勢で作業をするため、作業員への負担も大きい。

従来の鉄筋結束作業
従来の鉄筋結束作業(クリックで拡大) 出典:千葉工業大学

 今回発表したT-iROBO Rebarは、単純作業ながら負担の大きい鉄筋結束作業を担うことで、人である作業員がより複雑な作業を行えるようにするためのものだ。「建設現場の労働者は2025年には128万人減少するといわれている。建設業界としては、新規に90万人を採用する一方で、生産性の向上により35万人の省人化も目標としている。特に、現在も技能労働者が行っている鉄筋結束作業のような単純作業は、夜間でも働けるロボット技術の活用によって課題を解決したいと考えている」(大成建設 本社・技術センター 先進技術開発部 建設技術開発室の高橋要氏)という。

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