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パナソニックが描く第2の“二股ソケット”、つながる価値は次の100年を照らすかCEATEC 2017(1/2 ページ)

パナソニックは、CPS/IoTの展示会として生まれ変わった「CEATEC JAPAN 2017」に出展し、IoTサービスとして体系化した「μSockets」を披露した。2017年10月から順次、サービス提供を開始する。

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 パナソニックは、「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3〜6日、千葉県・幕張メッセ)に出展し、新たにIoT(モノのインターネット)サービスとして体系化した「μSockets(ミューソケッツ)」を紹介した。

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「μSockets」を構成する技術を紹介するブース(クリックで拡大)

パナソニックの「デジタルプラットフォーム」とIoTサービス

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「μSockets」の全体イメージ(クリックで拡大)出展:パナソニック

 パナソニックが新たに展開する「μSockets」は、同社が従来ビジネス現場で培ってきた先進コア技術とB2Bシステムを構築するノウハウを組み合わせたIoTサービスの総称である。

 同社では既にIoTテクノロジープラットフォームとして「Panasonic Digital Platform(パナソニックデジタルプラットフォーム)」を構築(※1)。同社グループが展開する家電、住宅、車載、B2Bなど幅広い領域をつなぎ、新たなイノベーションを生み出すデジタル革新への取り組みを本格化させている。

(※1)関連記事:イノベーションの量産は可能か、パナソニックが目指す“コト作り”の製造装置

 「μSockets」はこのパナソニックデジタルプラットフォームを使用し、B2B向けIoTサービスを体系化したもの。パナソニックが持つ多彩で豊富なIoT対応商品やデバイスと、業界トップレベルのセンシング技術や解析技術、ネットワーク技術、アクチュエーション技術など先進コア技術に加え、これまで、企業や官公庁に向けたシステム納入で培った豊富な現場ノウハウを組み合わせて提供する。さらに、サイバーセキュリティ対策についても、独自のIoTサイバーセキュリティ技術を用意している。

 パナソニックでB2B向けIoTサービスについて「エンドユーザーから見たラストワンマイルに付加価値がある」(パナソニック コネクティッドソリューションズ(CNS)社社長の樋口泰行氏)としており、サイバー空間でのデータ活用などの上流側ではなく、リアル空間の現場側(エッジ側)で顧客との接点に近い領域で差別化を生み出していく方針である(※2)

(※2)関連記事:プラットフォーマーになれないパナソニックが描いた“勝ち筋”

 具体的には、セキュリティカメラやハンディターミナルなどの同社が保有する豊富なセンサーデバイス、さらにこれらのデータを正しく認識するセンシング技術により、現場で必要なデータをネットワークでサイバー空間に送る。API(Application Programming Interface)などでさまざまなシステムに接続し分析・解析をし、そこで得られた知見をリアルの現場に戻す。自然言語処理やロボット自動制御技術などにより、現実の環境で活用できるようにし、豊富なアクチュエーションデバイスで現場作業にまで変換し、現場の作業効率向上や新たな付加価値創出につなげていくという流れである。

 これらの中でエッジ(現場)のセンサー技術とアクチュエーション技術を「μSockets Edge」、現場とサイバー空間を結ぶネットワーク技術を「μSockets Connect」、分析技術やシステム間を結ぶAPIなどの技術を「μSockets Intelligence」と位置付け、それぞれの強化を図っていく方針である。

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「μSockets」の提供サービスとパナソニックの強み(クリックで拡大)出典:パナソニック
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