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さまざまな事実から一つの結論を導き出す「帰納法」、本当に理解してますか?“本当に進む”問題解決〜現場のコンサル力で事業を変える(2)(1/2 ページ)

机上の空論になりがちな「問題解決」、それを本当に進めるための“現場のコンサル力”向上のヒントをお届けする本連載。第2回は“集めた情報の要約と仮説設定”についてお話しします。

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 どの企業でも、どのビジネスパーソンでも求められる「問題解決」。しかし、その重要性は痛いほどに分かりながらも、経営者による「絵に描いた餅」「机上の空論」と化してしまい、現場では実際に進まずに苦労しているケースがほとんど……。この連載では“現場のコンサル力”向上のためのヒントをお届けします。

集めた情報から“要は何が言えるか”が重要

 「現場のコンサル力」を上げ、本当に進む問題解決を行うための手法をお伝えする当連載。前回は基本的な流れと情報収集についてご説明しましたが、今回は“集めた情報の要約と仮説設定”についてお話しします。

 「分析のための基礎パーツ」の要約には「帰納法」という手法を用います。「帰納法」とは、さまざまな事実から似たような部分をまとめ、最終的に一つの結論を引き出す手法ですが、いくつか解釈があるため、あくまでここでは弊社で用いている手法について説明します。

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 まず、第1回でもお伝えした「分析のための基礎パーツ」をその原因で分類することから始めます。例えば、

 「受注した案件の見積もりが不十分で工数オーバーが発生している」

 「受注した案件の見積もり精度で営業部門と設計部門の対立がしばしば起きている」

という2つのパーツは、「案件の見積もり」を原因としているため、同じ分類に入る、といった具合です。分類が終わった後は、それぞれの分類を要約します。上記の例で言えば、

 「受注した案件の見積もり精度を原因とする問題が起きている」

といった形です。この要約を全ての分類で行ってください。これにより、要約した文章による「上位層パーツ」が出来上がります。次にこの要約した内容群である「上位層パーツ」をさらに分類し、またそれぞれの分類を要約します。これらを繰り返すことにより、最終的状況をまとめて要約したものが出来上がります。

 しかし、要約したものが前回も書いた「本質的問題」かというと、そうではありません。ここで要約の最終フェーズとして「洞察」が必要になってきます。洞察を行うことによって、要約したものの本質を探るというのは重要なポイントです。この洞察は、要約された内容が起きている背景を推測し、仮説を設定するというものです。簡単に言えば、

 「なぜこんなことが起きているんだろう」

と問い掛け、その答えを考えるということになります。

 ここで出た仮説はあくまで「これが背景にあるのではないか」という仮説であり、誤った仮説から見当違いの解決方法を導き出さないよう、最終的にその仮説が正しいことを証明する必要があります。

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