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ソラコムの新料金は従来比6分の1の月額50円!? LoRaWANの普及加速でも一手製造業IoT(1/2 ページ)

ソラコムは、IoT向けデータ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」に新たな料金体系として「Low Data Volume」を追加する。遠隔監視や動態管理など、通信を行うIoTデバイスの数が多い一方で、1個のIoTデバイス当たりの通信データ量が少ない用途に向ける。1カ月当たり50円程度で維持に抑えることも可能だという。

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ソラコムの玉川憲氏
ソラコムの玉川憲氏

 ソラコムは2017年5月10日、IoT(モノのインターネット)向けデータ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」に新たな料金体系として「Low Data Volume」を追加すると発表した。同年5月17日から国内提供を始める。遠隔監視や動態管理など、通信を行うIoTデバイスの数が多い一方で、1個のIoTデバイス当たりの通信データ量が少ない用途に向ける。「月間の基本料金と通信料金の合計で50円程度に抑えることも可能」(同社社長の玉川憲氏)だという。

 Low Data Volumeは、ソラコムが2016年11月から展開を始めた、グローバル向けのSORACOM Air for セルラーで用いているSIMの技術がベースになっている(関連記事:ソラコムがグローバル対応SIMを米国で販売、データ蓄積サービスも追加)。初期費用は、現行の料金体系「Basic」と同じ5米ドル(SIMカードの送料は別)。データ通信開始後の基本料金は、Basicの1カ月当たり約1.8米ドル(約200円)に対して、Low Data Volumeは1カ月当たり0.4米ドル(約45円)と4分の1以下に抑えられる。一方、データ通信料金は、Basicが1MB当たり0.08米ドル(利用する国と地域によって異なる)なのに対して、Low Data Volumeは1MB当たり0.5米ドル(利用する国と地域によらず固定)と割高だ。

「SORACOM Air for セルラー」の新たな料金体系「Low Data Volume」の概要
「SORACOM Air for セルラー」の新たな料金体系「Low Data Volume」の概要(クリックで拡大) 出典:ソラコム

 従来のSORACOM Air for セルラーでは、1カ月当たりの料金が、国内向けは300円から、グローバル向けで180円からとなっていた。Low Data Volumeは、通信データ量が少なければ月間の基本料金である45円に近い金額に抑えられる。データ通信料金は1KB単位での従量課金となっているので、例えば月間のデータ通信料金が100KBであれば、月額料金は約51円になる。これは、従来の国内向け月額料金の約6分の1だ。

「SORACOM Air for セルラー」の料金イメージ
「SORACOM Air for セルラー」の料金イメージ(クリックで拡大) 出典:ソラコム

 Low Data Volumeの主な用途の月額料金のイメージは以下の通り。営業車両などの動態管理であれば、GPSデータ(百数十バイト)を15分に1回、24時間/1カ月収集すると約77円。機器の死活監視や在庫確認などであれば、機器の状況データ(百数十バイト)を1日1回/1カ月収集すると約46円。エレベーターの緊急ボタン装置など、数カ月に1回のデータ送信があるかないかというレベルの情報を収集する場合はほぼ基本料金の45円になる。

 玉川氏は「IoTデバイス1個当たりの通信データ量は少ないが、もっとたくさんのIoTデバイスにSORACOM Air for セルラーを適用したいという顧客からのフィードバックに応えた料金体系だ。グローバル向けSIMの技術を用いているので、日本国内だけでなく米国や欧州などでも利用できる点もメリットになる」と説明する。

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