三菱電機はスマート工場基盤を訴求、欧州発のシンプルIoTも用意:ハノーバーメッセ2017(1/2 ページ)
三菱電機は、ハノーバーメッセ2017において、2017年3月に発表した「FA-ITオープンプラットフォーム」を披露。一方で、ドイツのシェフラーと協力したシンプルなIoTパッケージも紹介し、注目を集めている。
三菱電機は、ハノーバーメッセ2017(2017年4月24〜28日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において、2017年3月に発表したスマート工場向けのエッジ基盤「FA-ITオープンプラットフォーム」を紹介した。
「FA-ITオープンプラットフォーム」は、フィールドバスなどで通信を行うデバイス層と、MESやERPなどのビジネスシステム層の間のエッジ層に設置する。具体的には、産業用PCやPLCなどの中に組み込むソフトウェアとして提供するものである※)。
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機能としては、異種プロトコルの情報が行き交うフィールドバスからのデータを異種環境を吸収して変換し有意な情報として保持するデータコレクタ機能と、上位のビジネスシステムやアプリケーションとの連携を実現するゲートウェイおよび、API・SDK機能を持つことが最大の特徴。従来は直接接続することができなかった、デバイス層から上位IT層までのデータ連携が可能となった。さらに、同プラットフォーム内に「データモデル管理機能」も用意。生産現場のデータの構成や状態を定義、整理して分かりやすく表現し、ビジネスシステムやアプリケーションが生産現場のデータを容易に扱えるようにするという。
具体的な製品やソフトウェアなどは現在開発を進めている最中で、展示はパネル展示だけだったが「さまざまな顧客と成り得る企業や競合となり得る企業からも多くの関心を得ており手応えを感じている。総合FAメーカーとして三菱電機は幅広い製品群を持つ強みを生かしてユーザーにとって価値のある基盤としていく」(三菱電機 FAシステム事業本部 FAソリューション事業推進部 FAソリューション計画部 専任 伊坂隆弘氏)。
「FA-ITオープンプラットフォーム」の基盤開発の一部は米国オラクル(Oracle)が担っているが、ハノーバーメッセ2017では、オラクルも三菱電機ブースに参加。「FA-ITオープンプラットフォーム」とオラクルの「IoT Monitoring Cloud Service」を連携させ、工場の見える化を実現できる様子を紹介していた。
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