世界標準となるIoTセキュリティ基盤構築へ、25社が協議会を発足:製造ITニュース
国内ITベンダー、セキュリティベンダー、クラウドサービス事業者など25社・団体が参画する一般社団法人「セキュアIoTプラットフォーム協議会」が発足した。世界標準かつデファクトとなるセキュリティ基盤の構築を目指すという。
国内ITベンダー、セキュリティベンダー、クラウドサービス事業者などの企業・団体が2017年4月3日、一般社団法人「セキュアIoTプラットフォーム協議会」を発足したと発表した。オープンイノベーションによるセキュリティ基盤のデファクトスタンダード構築を目的とする。
アイネット、サイバートラスト、セコムトラストシステムズ、ユビキタス、ラックなどの正会員21社と、賛助会員4社・団体が参画する。理事長は、中央大学研究開発機構フェロー・機構教授の辻井重男氏が務める。
同協議会では、2020年までに500億台超えが見込まれるIoT(モノのインターネット)機器を安心・安全に利活用できるよう、全世界におけるデファクトスタンダードとなるセキュリティ基盤の構築を進めていく考えだ。
具体的には、IoT機器の製造レイヤーからサービスレイヤーまでを包含する統合的なセキュリティ標準を定め、レイヤー別にセキュリティ実装に向けたガイドラインを策定する。また、関連団体と連携して日本発の安心・安全な次世代IoTシステムの規格化や、アジア・欧米への連携・普及を目指すとしている。
同協議会の事業内容は、「セキュアIoTプラットフォームの普及、デファクトスタンダート化に向けての活動」「オープンイノベーションでのIoT利活用推進および事例構築」「共同実証実験(POC)の実施」「最新IoTセキュリティ関連情報の発信」の4項目となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoT時代、500億台の組み込み機器をどう守るか
500億のデバイスがインターネットにつながるともいわれるIoT(Internet of Things)時代の到来が迫る中、組み込み機器のセキュリティ対策は重要度を増している。来日した米マカフィー幹部に、IoT時代の組み込み機器のセキュリティ対策を聞いた。 - IoTデバイスが抱えるセキュリティリスクをひもとく
あらゆるモノがインターネットにつながるIoTがサイバー攻撃者にとっての新たな標的になりつつあります。本連載では、セキュリティを意識したIoTデバイス設計の勘所を解説します。第2回は、エッジ層におけるIoTデバイスのセキュリティに注目し、その特性を踏まえたセキュリティ上の課題と対策の方向性を考察します。 - 半導体製造時のばらつきをIoTセキュリティに生かす
三菱電機と立命館大学は、半導体の製造段階で生じる個体差から指紋のような固有IDを生成し、機器の秘匿と認証を行うセキュリティ技術を開発した。あらゆる機器がつながるIoT(モノのインターネット)時代に向けたセキュリティリスクの低減に貢献できるとしている。 - 錠前が暗示するIoTセキュリティの3要件
IoTの進化は創造的なプロセスと懐疑的なプロセスの2つを無視できない存在まで引き上げました。懐疑的なプロセスの筆頭は、安全性に対する懸念です。物理的な安全と個人情報の安全という両方の安全がなければ、IoTは行き詰まる可能性があります。 - モノづくりの現場に即した制御システムセキュリティの在り方とは
JPCERTコーディネーションセンターが主催した「制御システムセキュリティカンファレンス 2017」の中から、モノづくりの現場に即した制御システムセキュリティ強化の取り組みについて解説した2つのセッションの模様を紹介する。 - 車載ソフトウェアのアップデートを実現するOTAと遠隔診断
車載ソフトウェアの規模増大と複雑化が進む中で、無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)の実用化が求められている。同じく無線ネットワークを使った遠隔診断に対する要求も高まっている。これらOTAと遠隔診断を運用するには、セキュリティの枠組みが必要だ。