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卓上工場を推進するローランドDG、テクスチャ対応プリンタでリアルな試作名古屋ものづくりワールド 2017

ローランドDGは「第2回 名古屋ものづくりワールド」に出展し、卓上の3Dプリンタや切削加工機、UV-LEDプリンタなどをアピール。デジタルデータを基盤としたリアルな試作やワーキングモデル製作によりモノづくりの品質を高めることを訴えた。

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 ローランド ディー.ジー.(以下、ローランドDG)は「第2回 名古屋ものづくりワールド」(2017年4月12〜14日、名古屋ポートメッセ)に出展し、卓上3Dプリンタや切削加工機、UV-LEDプリンタなどによるデジタルファブリケーションの価値を訴求した。

 ローランドDGは2014年に小型3次元積層造形機(3Dプリンタ)と小型3次元切削加工機の製品化を行い、デスクトップファブリケーション(机上工場)を推進※)。設計者がその場で試作や、小ロット製品の製造などを行えるような理想像の実現に向けて機器展開を進めてきている。

※)関連記事:ローランドDGが小型3Dプリンタをお披露目、競争過熱の中で勝算は?

 「第2回 名古屋ものづくりワールド」では、2016年10月に発売した切削加工機「MDX-50」や、UV-LEDプリンタ「LEF-200」により、質感まで表現する「リアルな試作」の価値を訴求した。

 2016年10月に発売した3次元切削加工機「MODELA MDX-50」は、デジタルものづくりの生産性とワークフローの効率化を追求した製品。最大6本の工具を自動交換するATC(自動工具交換装置)を採用し、工具交換によるダウンタイムをなくし、荒削りから仕上げのワークフローを効率化する。さらに、材料を自動回転させる回転軸ユニット(オプション)を装着することで、多面加工や円筒物の加工なども自動化できる。

 ローランドDG 日本セールスユニット 国内マーケティンググループ 係長の伊藤智昭氏は「3Dプリンタは3Dプリンタの良さがあるが、切削加工機の利点は最終製品と同様のリアルな素材を使った試作が行えることだ。素材感や質感を把握するためには切削加工機が向いている」と述べている。

photophoto 切削加工機「MDX-50」(左)と「MDX-50」による樹脂型をイメージした加工物(右)(クリックで拡大)

テクスチャで質感を再現するプリンタ

 一方、「LEF-200」は2017年2月1日に発売。UV(紫外線)照射で硬化するインク(UVインク)を使用することで、さまざまな素材に直接印刷できるフラットベッドタイプのUV-LEDプリンタである。特徴となるのが、透明インクを搭載し高さ100mmまでの立体物に凸凹を印刷することができる点だ。これにより、色だけでなく、テクスチャ(物体表面の質感や模様を疑似的に表現するもの)を表現できるようになり、よりリアルな試作が行えるようになる。同社ではこれを生かすためにトヨテックが行っているテクスチャスキャンサービスを紹介。物体表面をスキャンして深さの表現をデジタルデータ化し、これにより現実に近いテクスチャを表現できるという。

 伊藤氏は「設計開発現場では、よりリアルで直感的な試作が求められるようになっている。3Dプリンタや切削加工機のように形状や材質の再現だけでなく、プリンタを利用して色や表面の質感なども含めて再現することで、より最終製品に近い試作を簡単に低コストで行えるようになり、設計開発の高度化につなげられる」と語っている。

photophoto UV-LEDプリンタ「VersaUV LEF-200」(左)と「LEF-200」による加工物(右)。凹凸が特徴だ(クリックで拡大)

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