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日立が現場作業を可視化/解析、ダイセルやドイツAI研究センターなどと共同開発CeBIT 2017

日立製作所は、「CeBIT 2017」において、工場などにおける現場作業の様子を可視化/解析する技術を披露した。

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 日立製作所は、国際情報通信技術見本市「CeBIT 2017」(2017年3月20〜24日、ドイツ・ハノーバー)において、工場などにおける現場作業の様子を可視化/解析する技術を披露した。

 披露した技術は2つある。1つは、化学品大手のダイセルと共同開発している画像解析システムの成果だ(関連記事:ダイセル式生産革新がさらなる進化、日立の画像解析でミスや不具合の予兆を検出)。展示では、開発中の技術の一端として、Tシャツのたたみ方をモーションセンサーカメラの「Kinect」で認識して即座に採点するデモを見せた。Tシャツたたみの“プロ”のモーションデータを基に、来場者の作業内容を認識して100点満点で点数を付けるという内容だ。

ダイセルと共同開発中の画像解析システムのデモ
ダイセルと共同開発中の画像解析システムのデモ。Tシャツのたたみ方を採点(クリックで拡大)

 もう1つは、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)と共同開発している、ウェアラブルデバイス着用者の作業内容を認識するAI(人工知能)だ。ウェアラブルデバイスは、メガネ型のアイトラッキンググラスとアームバンド型センサーを使用。アイトラッキンググラスで装着者が注視している物体を、アームバンド型センサーで装着者の腕の動きや筋電位から装着者の動作を認識し、装着者の作業内容をリアルタイムで認識する。「モノの認識と動きの認識から、行動の認識を導き出すAIになる」(同社の説明員)という。

 多品種少量生産になると作業者が行うべき作業の種類が増える。全てを完璧に覚えきっていない限り、作業内容を思い出しながら作業を進めるので、作業効率は落ちてしまう。開発中のAIは、使用される道具、部品や想定される動作から正しい作業内容をディープラーニングで学習する。そして作業者の作業効率が落ちていると認識すると、学習した作業内容をその作業者に伝えることで支援する。

 展示では、実際にアイトラッキンググラスとアームバンド型センサーを装着した説明員が、プロジェクター筺体のネジ締めを行う作業を認識する様子を見せた。「作業支援の他にも、技能伝承、作業員の健康管理などにも活用できると考えている」(同説明員)という。

ウェアラブルデバイス着用者の作業内容を認識するAIのデモネジ締めであることを認識 ウェアラブルデバイス着用者の作業内容を認識するAIのデモ(左)。アイトラッキンググラスとアームバンド型センサーの情報から、現在行っている作業がスクリュードライバーを使ったネジ締めであることを認識した(クリックで拡大)

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