CAEソフトウェアプラットフォーム「HyperWorks 2017」、モデルベース開発や電磁界解析など強化:CAEニュース
アルテアエンジニアリングは、CAEソフトウェアプラットフォームの最新版「HyperWorks 2017」を発表。モデルベース開発ソリューションや電磁界解析/設計、モデリング、マルチフィジックス解析などの分野で機能が追加された。
アルテアエンジニアリングは2017年3月7日、CAEソフトウェアプラットフォームの最新版「HyperWorks 2017」を発表した。最新版では、モデルベース開発ソリューションや電磁界解析、非線形構造解析、モデリング、マルチフィジックス解析、軽量設計、最適化などの分野で機能が追加された。
モデルベース開発ソリューションとしては、コンセプトスタディ、制御システムの設計、システムパフォーマンスの最適化、コントローラーの実装/試験を含む「solidThinking Activate」「Compose」「Embed」の機能が追加された。
電磁界解析/設計では、静的/低周波アプリケーション向けの「Flux」と、電波伝搬モデリング/無線ネットワークプランニング向けの「WinProp」を追加。電磁界解析ソフトFEKOの補完、アンテナ設計と配置、放射線障害、生体電磁気学に関する高周波EMシミュレーションを強化している。
さらに、積層複合材、ハニカムコア、補強コンクリート、土、骨などさまざまな不均質材料の正確なモデリングを開発/シミュレーションするツール「Multiscale Designer」や、押出、鋳造、メタルフォーミングのプロセスシミュレーションをする製造ソリューションツール「solidThinking“Click2”」シリーズを搭載する。
他にも、部品ライブラリや構成管理機能を拡張し、衝突解析で安全性を評価する機能を新たに実装した「HyperMesh」、HyperWorksソリューション内の全製品を効率的に管理/更新できる新たなデスクトップツール「ConnectMe」によって、モデル管理がより使いやすく、効率的になった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ホンダとマツダが語った「“使えるクラウドCAE”実現に必要なこと」
日本自動車工業会のCAEクラウド調査タスクのチームは、MSCのユーザーイベントにおいて、クラウドCAEに関する調査の経過報告を行った。クラウドプロバイダーやソフトウェアベンダーとのディスカッションを重ねるとともに、セキュリティの調査やベンチマークなどを実施してきたという。 - スパコンとOpenFOAMによるインクジェットヘッド解析の成果――CAEの有効性、認められる
セイコーインスツルでは、スーパーコンピュータ(スパコン)とOpenFOAMを使って、インクジェットヘッドの3次元解析をしている。実はスパコンを使う前は、社内でなかなかCAEの有効性が理解されなかったという。そんな中、スパコンに取り組むことになった経緯や、解析事例について話を聞いた。 - 製造業の“みんなのスパコン”TSUBAMEのCAE利用の取り組みを聞く
東工大は「みんなのスパコン」と銘打ち、スパコン「TSUBAME」の学外利用を積極的に推進してきた。企業の使いやすさを模索してきた東工大の取り組みや、スパコンが注目されている背景などについて紹介する。 - なぜ日本ではバーチャルなモノづくりが受け入れられないのか?
欧州ではモノづくりの現場でCAEを活用したバーチャルエンジニアリングが当たり前になりつつある。自動車の認証試験に「バーチャルテスト」を取り入れる動きも進んでいる。一方、日本ではバーチャルエンジニアリングの価値がなかなか理解されていないようだ。 - どこよりも高速に解析を! F1カー空力設計の可視化技術
F1の空力設計開発では、膨大なデータを解析し、かつそれを高速に処理することが必要になる。これらの行程を自動化するとともに、FieldViewを使って可視化した例を紹介した。