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「今できない」が条件、IVIが新たに取り組む「未来プロジェクト」IVI公開シンポジウム2017春(1)(1/2 ページ)

「つながる工場」実現に向け、製造業、製造機械メーカー、ITベンダーなどが参加する「Industrial Value Chain Initiative(IVI)」は、取り組みの進捗状況を紹介するIVI公開シンポジウムを開催。2017年度の取り組みとして新たに、「できない」を「できる」に変換する「未来プロジェクト」を開始することを発表した。

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 2015年に6月に活動を本格化させた「Industrial Value Chain Initiative(IVI)」は、さまざまな活動を進めている。2017年3月9〜10日に開催した「IVI公開シンポジウム2017春」では、これまでの活動内容とこれからの活動方針について紹介した。本稿では、IVI理事長で法政大学デザイン工学部 教授の西岡靖之氏の講演内容を紹介する。

「緩やかな標準」を中心としたボトムアップ型の連携

 IVIは、日本機械学会生産システム部門の「つながる工場」分科会が母体となり、2015年6月に発足※)。西岡氏が理事長を務め、モノづくりに取り組む多くのユーザー企業や生産財メーカー、ITベンダーなど、正会員76社、サポート会員29社など合計220社・団体から542人が参加している。

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IVI理事長で法政大学デザイン工学部 教授の西岡靖之氏

 IVIは「次世代のつながる工場を企業や業界の枠を超えて実現するための組織」であり「協調と競争のバランスの取れた持続可能な発展のためのエコシステムを先導する」としている。そして、これらのキーコンセプトとして挙げているのが「人とシステムとの協調と共生」「現場中心のボトムアップ連携」「個を生かす緩やかな標準」の3つのポイントである※)

※)関連記事:「つながる工場」実現に向けた“日本連合”の土台へ、IVIが設立総会を開催

 日本型モノづくりの強みは「現場力」だとよくいわれるが、IVIの特徴は、この現場力を生かし、現場の困り事を起点に解決モデルの実現を目指している点である。西岡氏は「実践的なユースケースの創出という面では、ドイツや米国と比べても引けを取らない活動を進められている」と自信を見せる。

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IVIのゴール(クリックで拡大)出典:IVI

 IVIが「緩やかな標準」作りとして具体的に進めてきたのが、現実的な課題を起点として問題解決への議論を進め、そしてそこで生み出した「解決の形」を業務シナリオとして標準化する取り組みである。2015年度は20の業務シナリオを推進してきたが、2016年度は25の業務シナリオを運営してきた。これをさらに広げ、2016年度のIVIの取り組みの中心としたのが「プラットフォーム化」である。業務シナリオを複数組み合わせ、インフラ、アプリ、デバイス、ツールなどのコンポーネントで構成されており、ハードウェアおよびソフトウェアを相互に連携させることで価値を提供する仕組みを作るものだ。2016年度は8つのプラットフォームカテゴリーを作り、取り組みを進めてきた。

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プラットフォームとコンポーネントの関係性(クリックで拡大)出典:IVI

 さらに、これらのプラットフォームを展開する中で共通基盤となり得るITプラットフォームの提供先を募り、12社の製品群を選定した。これらのITプラットフォームと、実践産業を続けるIVIプラットフォームのマッチングも行っている。

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IVIが2016年度のプラットフォームのマッチング状況(クリックで拡大)出典:IVI
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