プラントでも加速するIoT、ハネウェルが「つながる工場」訴求:スマートファクトリー(1/2 ページ)
ハネウェルジャパンは横浜市内でパートナーイベント「2017 ジャパンテクノロジーサミット」を開催し、プロセスオートメーションにおける「つながる工場」化を訴えた。
米ハネウェル(Honeywell、日本法人ハネウェルジャパン)のプロセスソリューションズ部門(HPS)は2017年2月22〜23日、横浜市でプラント産業向けの最新技術や製品を紹介するパートナーイベント「2017 ジャパンテクノロジーサミット」を開催。プラントにおいて「つながる工場」化を実現する価値を訴えた。
プロセスオートメーションでも産業用IoT活用が進展
ハネウェルが日本で同イベントを開催するのは2015年9月につづいて2回目。石油、石油化学、化学、ガス、紙&紙パルプ、プラントメーカーなどプラント産業に関わる約550人が参加した。
初日の同年2月22日に講演を行った、HPSプレジデントのヴィマル・カプール氏は「ハネウェルはプロセスオートメーションだけでなく、仮想化技術やクラウド技術、産業用IoT(モノのインターネット)関連技術なども自社内で保有しており、一歩先を行っていると認識。ユーザーの課題を解決するためにトレンドの最先端の製品やサービスをどこよりも早く実現したいと考えている」と述べ「コネクテッドプラント」を提案することを強調した。
ハネウェルはプロセスオートメーションの大手企業であり、以前からプラント向けの監視ソリューションなどを展開してきたが「プロセスオートメーションは30年以上あまり変わらない形できたが、産業用IoTにより新たな進化を迎える」とカプール氏は述べている。
同社では2013年にプラントのオペレーターの効率化を実現するオライオンコンソールを開発。さらに、効率的なプロジェクト実施モデルにつなげる「LEAP」を2014年に発売した。LEAPは、従来企業などによってバラバラだったキャビネットの標準化と、機器をバーチャル化することによるハードウェア依存の低減、クラウド上でのシミュレーションを活用することでプロジェクトの効率を高めるクラウドエンジニアリング、の3つの取り組みを合わせたもので、デジタル技術を有効に活用することで従来は難しかった生産性向上を実現できるというものである。
さらに2016年には「ハネウェルコネクテッドプラント」をリリース。プラントやアセット、人を結び付けたプラント全体の効果的なソリューション群を用意している。ここにはサイバーセキュリティや、現実空間の情報をほぼリアルタイムで仮想空間に反映させ現実世界のコピーを仮想世界に作る「デジタルツイン」などの技術要素が含まれている。
カプール氏は「従来のプロセスコントロールシステムはインターネットではつながっていなかった。インターネットでつながるということで生まれる新しい価値を打ち出していきたい」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.