日本ユニシスがAI技術「Rinza」を体系化、工場やインフラの予兆検知にも適用へ:人工知能ニュース(1/2 ページ)
日本ユニシスは、情報活用ソリューションの提供や研究開発活動で培ってきた人工知能(AI)関連技術と知見を「Rinza」として体系化した。Rinzaを活用した具体的なサービスとして「知的エージェントサービス」を発表する一方で、今後は工場やインフラの予兆検知にも適用していきたい考えだ。
日本ユニシスは2016年11月28日、東京都内で会見を開き、同社における情報活用ソリューションの提供や研究開発活動で培ってきた人工知能(AI)関連技術と知見を「Rinza」として体系化するとともに、これを活用した「知的エージェントサービス」の提供を同日から始めると発表した。
日本ユニシス サービス企画部共通PaaS室の林直樹氏は「当社はAIに取り組んでは20年以上になる。AIは、機械学習やディープラーニングを応用した『自動化』への期待が高まっているが、『人間の能力拡大』にも活用できる。今回体系化したRinzaは、『人間の能力拡大』への展開を強く意識し『人に寄り添う人工知能へ』がコンセプトになっている」と語る。
Rinzaは「新サービスの創出」「コアビジネスの高度化」「オフィスワークの変革」「安心・安全な社会づくり」という4つの用途分野に、「収集×蓄積(IoT×ビッグデータ)」「学習(知識化)」「認識/判断」「行動」という形で体系化したAI技術を展開していく。
このRinzaを基に、具体的なサービスとして仕立てたのが知的エージェントサービスだ。さまざまな機械学習エンジンを適材適所に組み合わせて、人間が行うような「認識」「理解」「判断」「行動」を実現している。人との対話を通じて知識の集積と活用を行うことができ、コールセンターやヘルプデスクの自動応対や要員支援、店舗における売場案内、SNSの自動応答チャットなどに導入できる。また、製造業の熟練技術者が有するノウハウなどをIoT(モノのインターネット)で蓄積し他の技術者に展開する際のコミュニケーションインタフェースとして利用も想定されている。知的エージェントサービスと関連サービスの事業目標は3年間で20億円。「1件当たり平均で1億円とみており、約20件の受注獲得を目指す」(林氏)としている。
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