「削ったり穴開けたりで盛り上がられても……」とか思ってすみませんでした
2年に1度の工作機械と関連製品/技術の展示会「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」が2016年11月22日まで開催されます。取材に行くのは2014年に続いて2回目ですが、人間の背丈の倍以上もある設備が所狭しと並んで稼働する様子には迫力を感じます。出展内容を紹介するレポート記事は特集サイトにまとまっていますので、会場に行った方も、そうでない方もぜひ特集サイトをご覧ください。
開催初日、日産自動車がライセンス供与したマシニングセンタの新製品を見に行ってから帰社すると、JIMTOFの取材に当たっている先輩記者から「どうだった? 盛り上がってた?」と聞かれました。工作機械についてド素人の筆者は「削ったり穴を開けたりする道具についてこんなに盛り上がってても、ついていけない」と多方面に大変失礼な感想を吐きました。そんな無礼を笑って聞き流してくれる優しい先輩で、本当に良かったです。
例えば、日産自動車がライセンス供与したマシニングセンタは、シリンダーブロックの内側の粗加工から研磨までを1台で完結できるようにしたものです。これまで粗加工と研磨の装置はそれぞれ別の工作機械メーカーが手掛けていたとのことで、工作機械業界の中のすみ分けって、もしかしてものすごく細かいのか……と、ぼうぜんとしました。
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日産自動車は、シリンダーブロックの加工技術のライセンスを、工作機械メーカーのエンシュウに供与した。エンシュウはこの加工技術を生かして、シリンダーブロックの粗加工から研磨まで1台で完結するマシニングセンタ「BH100VL」を開発し、販売する。ライセンスを供与されているので、日産自動車以外の企業に向けても提案していく。